【日本株】大納会は新興市場を狙え
アベノミクスに沸いた’13年も残りわずかだが、年末年始の長い休暇を利用して、もうひと儲けするチャンスがあるらしい。株で「お年玉」をゲットする方法を聞いてみた。
◆大納会⇔大発会は市場にマネーが乱舞する!
株式市場には時節的な要因が相場を左右することがあるという。
「12月に入ると売買代金の半分以上を占める外国人投資家がクリスマス休暇に入るので、彼らが好む大型株の値動きが停滞する一方、相場の主役に躍り出るデイトレーダーが好む新興株の動きが活発になる傾向にあります」
そう分析するのは、フィスコの小川佳紀氏。
「特に1年の最後の取引日である大納会(’13年は12月30日)になると中長期の個人投資家や機関投資家はほとんどいなくなり、ほぼデイトレーダーだけという状態。そのせいか、新興市場である日経JASDAQの平均株価は19年連続、大納会で上昇しているというデータもあります」
カブ知恵の藤井英敏氏は、新興株の中でも新規に上場を果たしたIPO銘柄に注目する。
「今年は特にIPOが豊作で、デイトレーダーの人気を集めています。12月の駆け込みIPOも多く、値動きは一層激しくなることが予想されます」
確かに’13年を振り返れば、ミクシィ株が1か月で5倍になる急騰(その後、急落)を見せたほか、新規上場したエナリスは2週間足らずで3倍以上に上昇するなど、新興株やIPO銘柄がホットな値動きを見せた。
年末のIPOラッシュの反動で1、2月はIPOが極端に少なくなるため、年末に上場した銘柄が年明けも引き続き人気を集めたり、年明け初のIPOに買いが集中することが予想されるという。
新年からのお年玉銘柄として藤井氏が特に熱い視線を注ぐのは、「メタップス」関連銘柄だ。メタップスはアンドロイドアプリ開発者向けプラットフォームを提供する企業で、同社のサービスを導入するアプリは全世界で1億2000万ダウンロードを超えているのだとか。
「メタップス自体は早ければ’14年の上場が見込まれているが、それまでは同社の株主であるユナイテッドや、業務提携したセプテーニが関連銘柄として物色されるでしょう。この2社は化ける可能性が相当高い」
⇒【後編】「 大発会に上昇した株は一年中強い!?」へ続く https://nikkan-spa.jp/561375
【藤井英敏氏】
カブ知恵代表。日興証券、フィスコを経て’05年にカブ知恵設立。大型株から超小型株、IPOまで幅広くウオッチし、投資情報を提供
【小川佳紀氏】
フィスコ情報配信部株式アナリスト。岡三証券を経て’09年にフィスコ入社。個別銘柄分析を担当。日本証券アナリスト協会検定会員
※株価は12月16日の終値。目標株価は両専門家が設定
― 2014年[お年玉銘柄]で初勝ち大作戦【1】 ―
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