モビリティランド大島裕志社長に直撃!「鈴鹿F1日本GPは来年で終了?」
―[鈴鹿F1日本GPの2013年問題]―
F1ファンにとっての年に一度のお祭り、日本GP。今年の鈴鹿F1は成功裏に終わったが、大会中、モータースポーツ関係者の間では再来年以降の開催を不安視する声が聞かれた。迫りつつある2013年問題とは? 鈴鹿F1を取り巻く“状況証拠”に明るい材料はあまりない。日本GPの命運はどうなるのか? 歓迎されないテーマだと重々承知のうえで、レース後、モビリティランド大島裕志社長に突撃した!
※「鈴鹿F1日本GPの2013年問題」に関してはこちら
https://nikkan-spa.jp/82008
――まずは、今年の日本GPの評価をお聞かせください。
大島 「なにより3日間天気に恵まれた。まったく雨が降らなかった日本GPはおそらく初めてなんじゃないかな。それに、昨今の経済状況と東日本大震災の影響を心配していたんですが、昨年より企業購入が減ったにもかかわらず、より多くのお客さまに来ていただいた。そして皆さん、『この日を待ってた!』という感じでエンジョイされてたし、F1からの日本支援の気持ちにもあふれ、いいイベントになったと思います」
――今年の収支の見通しは?
大島 「それは言わないことになっている(笑)」
――例えば満員御礼だった2006年とか、過去の日本GPで黒字になったことはありますよね?
大島 「それも言っちゃいけないんだけど、努力はしています」
――2006年当時と比べて現在の開催権料は高くなっている?
大島 「具体的な金額は言えないけど、高くなったよね」
――で、この先……。
大島 「来年はやりますよ!(笑)」
――それは世界中のF1ファンが知ってます(笑)。再来年以降は?
大島 「僕自身はやりたいと思ってます」
――交渉は始まってるんですか?
大島 「まだしてない」
――開催する方向で交渉される?
大島 「もちろんその方向で交渉する予定」
――開催に向けて一番の問題は、高騰する開催権料ですよね?
大島 「そうなんだけれども、今年の結果と来年に向けてさらに盛り上げることができれば、2013年以降の開催については、それほどハードルが高いとは思ってない」
――じゃあ、大船に乗った気持ちで開催決定の吉報を待ってます。
大島 「それはまだわからない(笑)。交渉してないから(笑)」
――万が一、地上波のF1放送がなくなったら、継続開催への影響は?
大島 「我々はフジテレビの契約についてはまったくわからない。もしそうなればF1への関心が低くなるという意味では影響はなくはないけど、それが開催しないメーンの理由にはならない。むしろ「放送がないんだから鈴鹿に来て見ましょう」というくらい魅力ある日本GPにするのがサーキットプロモーターの仕事」
――インディジャパンの開催を今年限りで打ち切ったのは、F1開催に資源を集中させるため?
大島 「個々のイベントの収支を見極めた結果、これ以上、不採算イベントは続けられないという個別の判断。もちろん、もてぎと鈴鹿は同じ会社だから、トータルの収益へのインパクトはあるけれども、F1のためにという観点に立った決定ではない」
――今年、ホンダが苦戦してますが、その業績が2013年の開催交渉に影を落とすことは?
大島 「短期的にどうってことはないけど、親会社だから、長期的には体力を持っていてくれないと影響は受けますよ」
――あらためて、再来年以降の開催については楽観視していいですか?
大島 「だから、それはこれから交渉しますから(笑)」
取材・文/SPA!鈴鹿F1存続を願う会
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