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青物横丁の路地裏でスナックとサウナが“合体”、幻想的異世界ゾーンで物語を堪能【ミスSPA!2023 戸塚咲季/ベストサウナvol.44】

週刊SPA!主催の新人発掘オーディションを勝ち抜いた「ミスSPA!2023」たちによる、連載「ベストサウナ」。第44回は『サウナ×スナック かなこ』をレポートする。

酒場の奥は異世界サウナ

ベストサウナ●今回のサウナー・ミスSPA!2023 戸塚咲季ちゃん テキサス生まれ、群馬育ち。T150 B74 W53 H75。3rd DVD『想い想われ』(エスデジタル)が発売中。今回でラスト!

昭和スナック×極上サウナ“ととのい”の先にある天国

 全国に約10万軒あるといわれているスナック。そんな、多くの日本人たちを癒やしてきたスナックが、このたびサウナと異色のタッグを組んだ。品川・青物横丁の路地裏にひっそりと佇む真っ赤なドアの建物。ここが、今年10月1日にオープンした「サウナ×スナック かなこ」だ。このひときわ個性的な施設は、店舗を運営する建築施工会社の社員たちによる「好きなものを掛け合わせたい」という発想から生まれたという。
ベストサウナ

温かみのある総ヒノキ造りのサウナ室。室温は約85℃に設定され、ストーブ2台の輻射熱を感じられる中央ゾーンがホットスポット

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お香や明かりの揺らぎで休憩スペースも幻想的

 店に入るとそこはまさに昭和スナックの趣。レトロな雰囲気に心が躍るが、店の奥にある「どこでもドア」のようなピンクの扉を開くと、さらに驚かされた。一転して、異世界のような幻想的なサウナゾーンが広がっているのだ。テーマパークのようなこの造作も、同社の誇る技術だという。  サウナ室は多摩産ヒノキの総造りで、ログハウス風の丸太を取り入れることで、優しい熱気が体を包み込むこだわりの対流設計に。外国産のサウナストーブを低い位置に2基設置し、セルフとオートのロウリュを併用することで、常にパワフルな湿度と熱気を保っている。座面がフラットになっているのは、利用者同士が車座になって同じ目線でサウナを楽しんでほしいという思いから。スナック併設という変化球なサウナながら、仕様は完全に玄人好みである。
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オーナーのお母さんである「かなこママ」がカウンターに立つことも

 洞窟風の水風呂も面白い。通年で約17℃を保った地下水に加え、蛇口から冷水も足せるので、より冷たさを求める人にもしっかり対応。さらに、奥の岩場にサウナの妖精である「トントゥ」の物語がプロジェクションマッピングで投影されており、水風呂が苦手な人でもつい入りたくなる仕掛けが施されている。特注のL字の大型マットが敷かれた、静かな内気浴スペースにはお香がたかれ、こちらも快適なととのいのための工夫に抜かりがない。
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水風呂は弱アルカリ性の地下水がメイン。トントゥの幻想的な物語も楽しめる

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スナックの店内はザ・昭和レトロ

 そして、サウナを堪能した後はもちろんスナックで一杯。いやはや、完璧なルーティンである。現在、サウナ室は貸し切り営業のみだが、月に1回程度、居合わせた人同士でサウナを楽しめるイベントも開催しており、そこで生まれる会話や交流は、青物横丁という街に新しい魅力をもたらしている。日本独自の進化を遂げた「サウナ」と「スナック」の融合は、単なる付加価値ではなく、新たなコミュニティの場としての可能性を広げているのかもしれない。 ベストサウナ ベストサウナ
<取材・文/森野広明 撮影/近藤孝一>
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