更新日:2022年07月02日 09:44
デジタル

ソシャゲ業界の「やりたい放題」に、ついに立ち上がったユーザーたち

◆68万円ブチ込んだ“勇者”も現れた
グランブルーファンタジー

カタオカ氏の署名運動には多くのユーザーが賛同しているだけではなく、メディアも注目しており、問い合わせや取材が殺到しているとか

 ある者はガチャを回し続ける動画をネット配信し、ようやく当たったときにはすでに68万円を投入していた……。こうした高額課金者が続々と名乗りをあげる中で、ついに署名サイト「change.org」では、消費者庁に対してグラブル運営会社への立ち入り検査を求める活動がスタート。目標とする2500人分の署名が揃うまであとわずかに迫る。発起人のカタオカダイキ氏は興奮気味に語った。 「今まで新キャラ登場は3万円前後で出ることが多かった。これは私だけでなく親しい友人も同じように話していた。なのに今回は10万円使っても出ない。さらに、『70万円使った』という人の動画がアップされ、どうも確率がおかしいと感じました」  運営会社に問い合わせても「ご意見は真摯に受け止めますが、確率は正常です。ご理解ください」と紋切り型の返信のみ。 「ゲーム中にある誰でも見られるキャラの出現履歴によれば、偏りは明らかでした。ネット掲示板などを見ると同じような声をあげる人が多かったので、年末年始に運営側はどのような確率でレアキャラを出していたのか突き止めるべく、署名活動を始めたんです」  だが、ゲームをやらない人間にとっては、大金をつぎ込む彼らの心情はにわかには理解しがたい。 「私も’12年のコンプガチャ騒動のときは、対岸の火事と見ていました。『バカなことがあるもんだなあ』と。ですが、友人がガチャを回しているのを見たら、いつの間にか自分もガチャをやりたくなってしまったんです。不思議なことに、初めてやったときって、数千円でいいのが当たる。それで課金に抵抗がなくなるんです」  気がつけば自分も対岸の鉄火場に渡っていたカタオカ氏。毎秒3000円がクレジットカード決済で消えていくのを見ながら、「10万円で当たらなかったらやめよう」と自分の中で一線を引いていたというが……。
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ソシャゲ業界炎上の歴史
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