ビンス無罪“ステロイド裁判”エピソード02=ザホリアン医師の証言――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第155回
※全20話のシリーズとして“ザ・ステロイド裁判”をお届け。この裁判はいまから22年まえの1994年7月、ニューヨーク州ユニオンデールの連邦裁判所で公判がおこなわれた刑事裁判である
公判2日めと3日め(1994年7月7~8日=ニューヨーク州ユニオンデール)の2日間は、検察サイドによるジョージ・ザホリアン医師への質問と弁護側(ビンス・マクマホンとタイタン・スポーツ社サイド)による反対尋問に費やされた。
ザホリアン医師(この時点では服役中の受刑者)はプロレスラー、プロフットボール選手、大学フットボール部のコーチ、元警察官らにアナボリック・ステロイドを不正処方、販売した疑いで逮捕・起訴され、1991年の裁判で有罪判決を受けた。今回の“ステロイド裁判”では事件の真相を知りうる重要なウィットネスという立場で検察側の証人として法廷に立った。
ザホリアン医師がWWWF(ワールド・ワイド・レスリング・フェデレーション=WWEの前身)のハウスショーのリングサイド・ドクターとして活動するようになったのは1977年。ザホリアン医師を“州条例により(興行中の)体育館内に待機する医師”に任命したのはWWWF(当時)ではなく、ペンシルベニア州のアスレティック・コミッション(体育協会)だった。
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