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中国の「ゆとり世代」は日本よりヤバい!

今年、中国はひとつの節目を迎える。’90年代生まれの「90后」が大学を卒業し、社会人となるからだ。天安門事件以降に生まれ、改革開放が本格化した時代に育った彼らは中国で「新中国人」「新人類」と呼ばれ「協調性に乏しい」「忍耐力に欠ける」などのレッテルがつきまとう。ちょうど日本のゆとり世代と似たような位置づけだ。

『新華網』(’11年12月1日付)によると、すでに’12年卒の就職活動が本格化しており、大卒予定者は680万人にのぼるという。就職浪人と合わせると、約1000万人が就活しているということになるが、当の90后はいたってマイペース。就活中のある女子大生は「内定をもらった会社は2か月間飲まず食わずで働かないとiPadすら買えない」と、内定を辞退する旨を語ったという。中国の未来を担う彼らのこうした態度に、中国内でも危惧の声が高まっているが、90后の中卒・高卒者がすでに中心となりつつある工場では、騒動が起こっている。

江蘇省にある日系工場で、日本人社員が90后の中国人従業員に対し「やる気がないならやめろ」と叱責したところ、数百人規模のストライキに突入。従業員側は、逆に日本人社員の辞職を要求しているという(『東方日報』’11年11月30日付)。また、「女子工員が少ない」「彼女とケンカした」などの理由であっさりと職場を去る90后の工場労働者も全国で続出しているという(『河南商報』)。

こうした90后の労働者の資質に、広州市の日系メーカー勤務・安岡栄太郎さん(仮名・34歳)も嘆いている。

「90后の従業員は、入社後3か月以内で約半数が辞めていきます。80后の3倍以上の離職率ですよ。退職理由も『携帯の電波が入らずメールが受け取れない』『オンラインゲームをやる時間がない』などなど理解不能なものばかり。自ら応募してきて『もっとクリエイティブな仕事がしたい』と一日で辞めたライン工や、ちょっと注意したら失踪した従業員もいて、もはや国籍や文化の違い以前の次元で、理解を超えています」

広東省東莞市のメーカー勤務・高島功夫さん(仮名・36歳)も、奔放な90后に辟易している。

「夜の小姐(ホステス)も90后が主力となりつつありますが、彼女たちは接客にプロ意識が感じられない。例えば接客中もずっと彼氏とメールや電話するありさま。“お持ち帰り”にしても、お金さえ渡せば話が早かった80后とは違い、客のルックスが悪ければ拒んだりする。そのくせ、気に入った男にはタダマンさせるから腹が立つ。確かに若さは魅力ですが、僕は絶対90后の小姐は指名しません」

90后に向けられる批判について中国在住のジャーナリスト・吉井透氏はこう話す。

「時代とともに価値観が多様化し『好きな仕事をやりたい』という若者が増えるのは日本と同じく当然の流れ。しかし、問題はそれに社会や労働市場がついていけていないことにある。田舎で畑を耕すくらいなら都会で蟻族(大卒者ワーキングプア)になったほうがいいと考える若者が増え、人材不足と就職難が同時進行する矛盾を生み出しています」

彼ら新人類にとっては、人民公社など“おとぎの国”の話に聞こえることだろう……。

◆90后の学級崩壊に危惧の声

11月、中国のある中学校で撮影された複数の写真が、ネット上に流出。大きな話題になった。そこに写っているのは、授業中に横を向いて堂々とカードゲームに興じる男子生徒や、教室で熱い抱擁を交わすカップル、机の上に無造作に積み上げられた教科書などで、まさしく学級崩壊状態。これまで「理解不能」や「異星人」などと揶揄されてきた90后だが、この写真にネット市民らも彼らへの懸念を決定的にした様子。中国版ツイッターでも、この写真に対し「こんなヤツらがゆくゆくは社会に出てくるのか?」「毛主席、申し訳ありません」などといったつぶやきが溢れた。 <取材・文/奥窪優木>

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