のん「当たり前に日常を送ることで戦っていた」――能年玲奈から改名した彼女が、待望の復帰作を語る
――絵が好きでドジな性格でありながらも、実は強い意志を持って戦時下の広島、呉で生きていく主人公のすずを、のんさんと重ね合わせて観る人も多いのではないでしょうか。
のん:確かに、自分のことを「ぼーっとしてる」と言いながらも、気が強いところは共感しました(笑)。でも、私はすずさんと違って、日常生活を送る才能があんまりないので、そこは似てないですね。
――たとえばどういう面で?
のん:毎日家族のためにご飯を作ったり。実家にいた小・中学生のときは、親が共働きだったので私がご飯を作らなくちゃいけなかったんですけど、それがすごく嫌で。家事から逃げるためにバンド活動を始めたんです。
――自分のことを優先したい年頃だったんでしょうね。
のん:でも、すずさんは家事をやるにもどうやって節約したらいいかを調べて野草を摘んだり、着物をリサイクルしたり、大変だけどすごく楽しそうにやっていたのが素敵だなって思いました。
――当たり前にあるささいなことを楽しんだり悲しんだりしている姿に、ハッとしますよね。
のん:普通の日常がすごく幸せなものなんだと感じられましたし、ご飯を作るとか洗濯物をするとか、生活の中にある仕事って楽しいんだということに初めて気づきました。
――作品をきっかけに始めたこと、家事とかはありますか?
のん:もんぺを作ろうかなと。
――それはまた具体的ですね。
のん:もともとお裁縫は好きなので、手始めに、昔着ていた浴衣をリメイクしようと思っています。もう生地は決めてあるんです。
※このインタビューは11/1発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです
【のん】
’93年、兵庫県生まれ。’06年、ファッション誌『ニコラ』のモデルオーディションでグランプリを獲得。’10年まで同誌専属モデルを務める。’13年、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』のヒロイン・天野アキを演じ、大ブレイク。’16年7月、芸名を「のん」に改名
取材・文/小川知子 撮影/江森康之 スタイリング/飯嶋久美子(IUGO) ヘアメイク/菅野史絵(Kurara System)
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