更新日:2018年01月09日 15:04
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ビジネスマンの「予測」を狂わせる6つの重大要因とは? 実証実験で明らかに

――このようなヒューマンエラーに私たちはどのように対応していけばよいのでしょうか。 小松:やっかいなのは、私たちはこれらのヒューマンエラーを無意識にしており、エラーを犯していることにすら気付かないため、修正がなかなか難しいという点です。そこで、「人間はヒューマンエラーを起こす」ということを普段から“意識しておく”ことが大切といえましょう。  また、全般的なヒューマンエラー対策として、可能な限り科学的なデータ解析に心がけることも大切です。私が勤めるNPO法人では、大手製造・流通企業を中心に延べ40社ほどに参加してもらい、AIを用いた在庫を削減する実証実験を数年にわたり実施してきました。このAIを用いた実証実験の成果はめざましく、理論値として例外なく70%程度の在庫削減が可能というものでした。この実証実験により、これらの企業の今までの予測はヒューマンエラーを犯していたことが分かったのです。 ――やはり、ヒューマンエラーを犯す人間より、今後はAIが活用されるようになっていくのでしょうか? 小松:いえ、AIも万能ではありません。確かに計算ではAIは失敗しません。人間は失敗します。だからそのような部分は人からAIに代替させるべきです。ただし、AIに丸投げするのではなく、人とAIとが上手に協業できる環境を構築することが大切なのです。人とAIは補完関係にあると言えます。「人間vsコンピュータ・機械」という単純な図式で考えないようにしたいものです。  私たちはヒューマンエラーの実像を学び、自らの弱点に対する正しい向き合い方を考えるべき時代になったような気が強くしております。 <取材・文/日刊SPA!編集部> 【小松秀樹(こまつ・ひでき)】 NPO法人ビュー・コミュニケーションズ副理事長 
1950年、秋田県生まれ。東京大学経済学部卒。2000年、通産省の支援を受け、IT技術を活用したビジネスソリューション研究会(上場企業約100社が参加)を母体に、野村総合研究所、日本経済新聞社らと共同でNPO法人ビュー・コミュニケーションズを設立。日本企業の収益を向上させ、国際競争力を上げることを目的に、AIをベースにした我が国独自の最新のIT技術の実用開発・普及に取り組む。2016年より滋賀大学特別招聘講師に就任。最新刊は『なぜあなたの予測は外れるのか――AIが起こすデータサイエンス革命』(育鵬社)
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なぜあなたの予測は外れるのか――AIが起こすデータサイエンス革命

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