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「脳みそが動いていない」侍ジャパン小久保監督が4時間46分の死闘後に見せた表情

「あまり脳みそが動いてません」  延長11回、4時間46分の死闘を制した、侍ジャパンの小久保監督は試合後の記者会見で、激戦の感想を求められ、開口一番こう言葉を絞り出した。小久保流のジョークかと記者会見場は一瞬笑いに包まれたが、当の監督に笑顔はなかった。
「脳みそが動いていない」侍ジャパン小久保監督が4時間46分の死闘後に見せた表情

オランダ戦後は疲労困憊だった小久保監督

 第4回WBCの2次ラウンド初戦、午後7時から始まったオランダ代表との試合は、日付が変わる直前に、タイブレーク(ノーアウト1、2塁で攻撃を始める特別ルール)の末、8-6で勝利を収めた侍ジャパン。  試合後、日付が変わってすぐに行われた、グラウンド上でのヒーローインタビューでは「死闘です!このインタビューでは語りきれません。今は何も考えられない」と目を潤ませながら語った小久保監督だったが、記者を前にしたクローズドの会見では終始放心した表情を見せていた。  名だたるメジャーリーガーを擁するオランダ打線に序盤は壮絶な打ち合いを演じ、1点をリードした5回からは毎回ピンチの連続。鳴り物がない日本の守備時には5万人がシーンと静まり返る、まさに「固唾を飲む展開」に、観客ならずも記者も息苦しさを感じたほどの試合。指揮官の心境はこれを遥かに超えるものだったのだろう。  1次ラウンドでも打ち込まれ起用法に疑問が呈されている則本を9回のリリーフのマウンドにあげた理由を問われても「理由はないです!」と即答。詰めかけた記者たちの間に不穏な空気が広がった。
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一方で、選手たちは雄弁であった
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