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「日本を支えているのは東京じゃなくて名古屋」名物市長・河村たかし氏が名古屋を語る

名古屋エンタメのファンキー不足に市長自ら出陣!?

河村たかし氏 河村市政の下で保育園待機児童は4年連続でゼロになり、中学生まで医療費はタダ。行財政改革により、減税しながら日本一の福祉を実現していると河村氏は胸を張る。 「住みたくなる街ナンバーワンを目指すのは市長として当然だけど、それだけだと不十分。わしのツレがよう言うけど、『河村、おまえなんでもええで、名古屋を面白うしてくれ』と。文化や芸術の面で、名古屋に行きたいと思わせるものを作らないかんと思う」  その思いとは裏腹に、吉本興業の専用劇場は’05年に閉館。’16年には大曽根の大衆演劇場「鈴蘭南座」も営業を終えている。鈴蘭南座は大衆演劇界では聖地とも言われた劇場で、日本中から旅芸人の一座が興行で訪れていた。 「名古屋は芸どころと言われとったのに、今の名古屋には劇場が少ない。これだけの大都市でね、ちょっと寂しいことじゃないかと」  名古屋の大衆娯楽全般の衰退に、河村氏は危機感を募らせる。 「名古屋人の客には芸術や文化を見る目はあると思うけど、表現する側は真面目すぎてファンキーさが足りない人が多い。市長は市民の“遊びの師匠”でなきゃいかんと思っとるからね、ワシもマジな話、大須演芸場(※市内唯一の寄席)に週1ぺん30分くらい出たろかいと思っとる。出演料は要らんから、終わったら1杯くらい酒を飲ませてくれればええ(笑)」  市長が自ら体を張る決意をするほどに、名古屋は深刻な役者不足のようだ。「面白い街・名古屋」をつくるための打開策ははたしてあるのだろうか。 「例えば八代亜紀が毎日名古屋で歌のコンサートをやってくれるようにするにはどうしたらええかと、わしは毎日、酒を飲みながら考えとるんだわ。八代亜紀がいかんのなら小林幸子もええな」  河村氏の手探りは続く。 【河村たかし氏】 ’48年、名古屋市東区生まれ。’93年に愛知1区から衆院選に出馬し初当選。5期目の’09年に「市民税10%減税」を掲げて名古屋市長選に挑み、戦後最多得票で勝利。現在4期目。地域政党減税日本代表 取材・文/古田雄介 高木瑞穂 宮下浩純 野中ツトム(清談社) 長谷川大祐(本誌)、撮影/本美安浩
―[大名古屋論]―
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