「何でミスしたの?」と会議室でネチネチ1時間…支配型サイコパスの被害者たち
このようにカリスマ性を武器にする例もあれば、強権を使って他者を支配する例もある。大手電器メーカーに勤める20代のFさんは、強権支配に悩まされるひとり。
「普段は人当たりもよく、割と人気もあるんですが、部下の手柄を自分のものにする。それでいて、ミスをした部下への当たりはハンパなく厳しいんです。ひとりだけ会議室に“連行”して、『何でミスしたの?』とネチネチ1時間ぐらい詰問する。最後には『お前、仕事舐めてんだろ』と。怒られたほうはすっかり精気を吸い取られて気がつけば、唯々諾々と従うようになってしまうんです」
こうしたサイコパスの典型とも言えるケースについて、朝倉氏はこう解説する。
「人の心を操ったり、注目を浴びることが上手なのもサイコパスの傾向のひとつです。会話テクニックが高く、その場での応答もうまい。そのため組織の上層部などにも多く見られがちです」
仕事以外では付き合いが悪く、怒ったあとはケアをしない。でも、仕事はバリバリできて、人も集まってくるといったタイプだ。
取材・文/鼠入昌史 古澤誠一郎 加藤カジカ 林泰人(本誌)
― [隣のサイコパス]を見抜く技術 ―
カリスマ性や強権で……支配型はサイコパスの典型
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