芸能人の不倫「許せる/許せない」はどこで決まる?
’17年も多くの有名人の不倫が明らかになり、世間を騒がせた。他人の色恋沙汰をことさらに責め立てるのも無粋なこととはわかりつつ、下世話な興味が尽きないのもまた事実。そして、やはり発覚後の会見やコメントで世間の印象は大きく変わる。世間が許してしまう不倫と、許せない!と思われてしまう不倫は、会見にどんな差があるのだろうか。
臨床心理士、経営心理コンサルタントの岡村美奈氏に聞いた。
「許せる方向に持っていった会見・釈明は、みんな自分の『ホーム』でやっているんですよね。宮迫さんがもっともわかりやすくて、自分のレギュラー番組というホームで、周りを味方の芸人・タレントで固めて釈明した。そのこと自体を狡猾と批判する声も一部にはありましたが、許してあげようという流れになりました」
会見中にパーソナルスペースに入り込ませない、後ろを取られないのも重要なのだとか。
「斉藤由貴さんが記者と数メートルの距離をあけて会見をしましたが、あれも自分のぺースを保つための戦略。武豊さんや板尾さんも、後ろが家の入り口だったり、壁だったりで、さりげなく記者に四方を囲まれないようにしていました。しどろもどろになったり、余計なことを言わないで済むように、自分のペースで会見をできた人は、激しいバッシングを免れている印象です」
釈明の常套句として使われてきた「嫁にこってり絞られました」「奥さんには許してもらいました。度量の広い妻に感謝です」といった発言も、最近は逆に反感を買うこともあるので要注意だとか。
「謝罪に低姿勢は必要ですが、『度量の広い妻と、バカな俺』を強調されすぎると、形だけの謝罪という印象が強くなります」
ポリコレやコンプライアンスが重視される昨今、釈明で注意すべきポイントも変化しつつあるのだ。
【臨床心理士 岡村美奈氏】
早稲田大学大学院文学研究科・商学研究科修了(文学修士・商学博士)。第一印象やイメージのコンサルティングを行うとともに、ビジネス心理を中心にさまざまな活動を行う
― 2017[F(不倫)-1グランプリ] ―
うまい会見のポイントは、自分のホームでやること
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