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お坊さんに聞く初詣のNG行動…神社仏閣のハシゴ、お守りの複数持ちってアリ?

おみくじのNG行動は?

 新年最初の運試しとして、おみくじは欠かせない。とはいえ、凶などの悪い結果が出てしまった場合は、もういちど引きたくもなるが……。おみくじを何度も引くのはアリなのか? 「ダメではないと思います……悪いのが出てしまったら、もういちど引きたくなる気持ちもわかりますので。結局は、気の持ちようではあると思います」  山田さんによると、明確な決まりやNG行動はないという。ただ、神聖な場所だけに、マナーは守るように配慮する必要があるそうだ。 「縁起の良い大吉を引くと持ち帰ったり、凶だと持ち帰りたくはないから近くの木の枝に結んだり。神聖な場所にある木なので、傷つけたり枝が折れないように配慮していただけるとありがたいです。今はどこでもおみくじを結ぶ場所が設けられているので、そちらに結ぶようにしましょう」

大晦日の除夜の鐘で気を付けることは?

 新年を迎える直前の大晦日、“除夜の鐘”を目当てにお寺まで足を運ぶというひとも多いだろう。その1年を振り返り、最後を締めくくる。“除夜の鐘”には、人間に108あるという煩悩を振り払う意味があるとされている。  お寺のなかには、一般人にも“除夜の鐘”を打たせてくれるところもあるが、なにか注意点はあるのだろうか? 「お坊さんが打つときは、1回打つごとに五体投地(※両肘・両膝・額を地面につけること)の姿勢をとります。本来はそのように打つのが正しいのですが、一般の方が打つときはそこまでする必要もないと思います。せめて、心を込めてお願いします。心を込めるとは、雑念を払って、思いをひとつにすることです」

なにより“気持ち”が大事

 普段から修行を積んでいる僧侶でもなければ、厳密な作法にそこまでとらわれなくてもいいのかもしれない。なによりも気持ち。同時に、初詣は多くのひとが訪れる場所だけに、一般的なマナーを守るなど、まわりのひとやお寺に迷惑とならないような配慮が必要不可欠と言えるだろう。<取材・文/藤井敦年>
明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
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