更新日:2022年11月25日 23:06
スポーツ

髙田延彦が熱望する大晦日「RIZIN」の新星は?

「よくぞ受けた五味隆典!」

 さらに髙田氏は続ける。 「あと忘れていけないのは、五味(隆典)対矢地(祐介)。今までオクタゴンだったベテランの五味が、日本人で若く一番の昇り龍で、3連続KOで勝ってる強い矢地とやるんです。普通、(五味の)心情からしたら嫌ですよ。1、2試合やってリングに慣らしたかったはず。なのに、よくぞ真っ向から受けたなと。ここに賛辞を贈りたい」  PRIDE時代に10連勝を収め、ライト級王者に輝いた経歴を持つ五味も39歳。RIZINは初参戦となる。対する矢地は、かつての五味を思わせる勢いと強さをみせている25歳。新旧のエースがガチンコで殴りあうことは必至だ。  この対戦カードには、RIZINのスタイル、そして五味への敬意が詰まっているという。 「やはり五味ほどのキャリアの選手には、知らない外国人との対戦だと『勝たせるため』とか『格下を当てた』とも言われかねない」と。矢地にとって五味は、中学時代にTVでその戦いを見て憧れた存在。だが、この試合に際し、「おいしく頂きます」と宣戦布告した。これについても、「彼が大人しいタイプだったら、これだけヒート(アップ)しませんから」と髙田氏は頷く。  五味には日本のファンへの思いもある。またそれは、ミルコ・クロコップも同じだ。 「ミルコは、1年後に日本で引退するって言ってくれてるんです」。そのミルコは、RIZIN旗揚げとともに現役復帰した日本ヘビー級パイオニアの高阪剛と対戦する。日本人はミルコに過去全敗だが、果たして……。  加えて髙田氏が推すカードは、スペシャルワンマッチのイリー・プロハースカ対カール・アルブレックソンだ。RIZIN重量級で豪快なKO劇をみせるプロハースカに、「天パの海賊」ことフィニッシュ率100%のアルブレックソンが激突するのだ。「二人とも激しいから、ものすごい試合になると思う」と力強く言う。  年末のRIZINはドラマに満ちたカードが盛りだくさんだ。 「RIZINが始まって、年末のイベントは3回目。まだ3年過ぎてない。昔の人はよく言ったもんで、『石の上にも3年』ってね。僕はPRIDEもRIZINも生き物だと思ってるんです。だから、この生き物がどういう風に成長して、どれだけ進化して、どれだけ世間の人にアピールできるような表現力のあるイベントになるか、楽しみで楽しみでしょうがないんです」と髙田氏は目尻に皺を寄せて笑った。<取材・文/松山ようこ 撮影/渡辺秀之> 【髙田延彦】 ’62年、神奈川県横浜市生まれ。’80年新日本プロレス入門。翌’81年デビュー。その後UWFインターナショナルなど数団体を経て、総合格闘技PRIDEのリングに闘いの場を求め、数々の名勝負を繰り広げる。なかでも、97年、98年の二度に亘るヒクソン・グレイシー戦は、格闘技界にとどまらず大きな注目を浴びた。’02年で現役を引退。現在、タレントとして活躍する一方、髙田道場代表として子どもから大人まで分け隔てなく身体を動かす場として道場を開放している。また、’06年からDKC(ダイヤモンド・キッズ・カレッジ)を主宰して、幼稚園児、小学生に“身体を動かすことの楽しさ”を教えるために、マット運動を中心にアマチュアレスリングの要素を取り入れた体育教室を、全国各地で展開している。2015年総合格闘技イベント「RIZIN FIGHTING」の統括本部長としての活動をスタート。instagram(@takada_nobuhiko
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「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 バンタム級トーナメント&女子スーパーアトム級トーナメント 2nd ROUND/Final ROUND」

2017年12月29日(金)及び31日(日)
さいたまスーパーアリーナで開催
チケット等は大会事務局(http://jp.rizinff.com/_ct/17095632)まで
【テレビ中継】
<フジテレビ系列全国ネット>
放送:2017年12月31日(日) 18:30~23:45
<スカパー!>
29日、31日ともにPPVノーカット完全生中継!
料金:PPS/PPV
「RIZIN 12.29」「RIZIN 12.31」各2,000円(税別)
「RIZIN 12.29&31 2日間通し券」3,000円(税別)
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