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実働15時間や睡眠3時間の日も…路線バス運転士の過酷な労働環境

ビッグデータを活用し利益増の会社もあるが……

 一方で近年は、ビッグデータを活用して路線の効率化を図っているバス会社もあるという。 「川越市のイーグルバスは、全時間帯の全便で、停留所ごとの乗降客数や遅延時間などを計測しています。その結果を受けて、ダイヤや本数の最適化を図り、本数は減らしてもお客さんは増加していると聞きました」  そうやってデータを集積し、PDCAサイクルを回せば赤字も減らせるはず……とのことだが、「その改善に取り組む金銭的余裕のあるバス会社はごく一部」とも。 「バスの位置情報など、データを集めるシステムも、自治体の協力がなければ入れられない会社が大半で、ひとつの会社の努力だけではできることに限界がある。メディアを通じてこの惨状を知ってもらい、ほかの公共交通や自治体と協力体制を築いていかないと、もうバス業界は持たないと思います」 <取材・文/古澤誠一郎>
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