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実働15時間や睡眠3時間の日も…路線バス運転士の過酷な労働環境

写真はイメージです

 赤字や運転士不足で苦境に立たされている路線バス。だが、現場の運転士はさらに悲惨な労働環境に置かれている。関東のバス会社に勤務する柏崎賢一郎さん(仮名・26歳)は「どこも人手不足が深刻で、『週休2日』を謳っている自分の会社も13連勤になる時期がある」とうなだれる。現在の法律では、バス運転手の連勤は13日まで認められており、拘束時間も1日16時間まで許されるという。

「50人ほどの営業所でも、毎日2~3人は人が足りないので、そのぶん誰かが休日をつぶして出勤しています。冬場は体調を崩す人が多く、僕も最近13連勤がありました。また23時まで勤務した翌日、朝6時台に出勤する日もあり、その日の睡眠時間は3時間ほどに。僕の営業所では、小さな接触事故は月に2回ほど起きていて、書類上は『ドライバーの不注意』として処理されますが、やはり睡眠不足は関係あると思います」

 狭い街中を走る路線バスの運転士は、高い技術と集中力を要する。睡眠不足では乗客も不安だが……。

「技術面や性格面で適性が必要な仕事なので、応募者の半数ほどは不採用になるのが普通なのですが、最近は適正に問題がありそうな人の採用も増えています。厳しい仕事なのに年収は民間だと300万円程度と安いので、特に若い世代の運転士がいないんですよ」

 神経を使う運転と、接客を同時にこなす仕事のため、バス運転士は心身の疲労も大きい。「体調を崩す人も多いです」とのこと。

「ダイヤがカツカツの路線だと、特に精神的なストレスは大きいです。4時間ぶっ通しで朝から運転して、トイレにも行けない時間帯もありますし、そこで遅れれば遅れただけ自分の休憩時間も削られる。休憩所に戻る余裕もなく、最高部の座席で仮眠するドライバーも多いです。僕はまだ若いから体がもっていますが、60代の嘱託の人たちにはキツい仕事だと思います。運転士不足で運行本数を減らすバス会社は今でも多いですが、今後はもっと増えていくはずです」

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ビッグデータを活用し利益増の会社もあるが…

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