生誕60年の集大成「みうらじゅんフェス! マイブームの全貌展」がスゴすぎる
広大なミュージアム内にこれでもか展示された「なんだコレ!?」と言わずにはいられない展示品の数々。とにかく圧倒的な物量を誇るこれらの展示品は、すべてみうら氏個人が「誰に頼まれるでもなく」制作し、収集し続けたものだ。
「そもそも、公立の美術館で僕の展覧会を開くこと自体おかしいじゃないですか(笑)。しかも、僕以外の人には無意味なものばっかり集まってますから」
当のみうら氏本人は笑ってそううそぶくが、現在の同氏の仕事に通ずる幼少期の作品群や、彼が定義し生み出してきたブームの源泉は、「なんだコレ!?」と驚きこそすれ見ていて飽きることはまったくない。長きにわたって「サブカルの帝王」と呼ばれ続ける同氏が幼い頃から一貫して“みうらじゅん”だったことがありありと見て取れる展示内容だ。
会場となる川崎市市民ミュージアムで広報を務める坂下冬子氏によると、「同ミュージアム30年の歴史でも来場者数は間違いなくトップ3に入る」盛況ぶりだそう。会場を巡る来場者の姿を見ていると、笑い声を上げたり、ついついニヤついてしまっている人ばかり。これほど“笑いが溢れる”展覧会というのも見たことがないという。
「僕がデビューしたのは世間的に’80年ということになっているのですが、私調べによるとすでに小学1年生から始まっているマイブームの軌跡。今では国宝ならぬ『ボク宝』級価値の「怪獣スクラップ」制作からもう54年。その後、自作の漫画誌、新聞、エッセイ本、アニメに至るまで、誰からも頼まれることない“ない”仕事を続け現在に至っているのですが、その全貌がここに並んでいます。たぶん、みな様はその数に圧倒され、開いた口が塞がらないと思います。長きに渡る収集癖と発表癖を篤と御覧になってください。よろしくお願い申し上げます」(みうらじゅん氏)
かねてよりのファンはもちろん、そうでない人が足を運んでも間違いなく楽しめる本展覧会の会期は3月25日まで。「みうらじゅんワールド」にどっぷりと浸かりたいならぜひ足を運ぶべし!〈取材・文/日刊SPA!取材班 撮影/時永大吾〉
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【 FES みうらじゅんフェス!マイブームの全貌展 SINCE 1958】
会場:川崎市市民ミュージアム
日程:~3月25日(日)
開館時間:9:30~17:00(最終入館は16:30)
休館日:毎週月曜日、3月22日(木)
観覧料:一般800円(640円)、大学生・高校生・65歳以上600円(480円)、中学生以下無料
※()内は20名以上の団体料金
https://www.kawasaki-museum.jp/exhibition/9910/
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