雑学

企業の採用担当が過労で倒れた…深刻な求人難がビジネス界を覆っている

厚労省発表によれば、’17年12月時点の有効求人倍率が、1.59倍に達したという。バブル期のピークにあたる’90年7月の数値(1.46倍)を3月30日発表の2月時点で11か月連続で超えており、この勢いがやむ気配はなく、深刻な求人難が現在のビジネス界を覆っているのだ。同僚が次々と抜けていき、さりとて新人が入ってこない環境下で、残された労働者たちの負担は増す一方だ。悲鳴をこらえつつ今日も現場に出る彼らの、生の声に迫る。

この春、マジで人が足りない

熾烈な人材獲得合戦で疲弊し、人材は育てるものだと開眼


「人手不足なんて他人事だと思ってました」

 こう語るのは広告代理店、大手コンサルを経て昨年ネット系の広告ベンチャーにヘッドハンティングされた山崎俊之さん(仮名・36歳)だ。大手の人気企業を渡り歩いた山崎さんにとって、優秀な人材は「向こうからやってくるもの」だったという。

「これまでの会社は新卒で入るのも難しく、中途採用で入ってくる人も優秀な人ばかり。採用なんて簡単じゃね? くらいの感覚でした」

 そんな山崎さんが採用担当になったのは、採用担当経験のある人が辞めてしまったからだ。

「僕は前の会社で書類選考する担当だったので、じゃあ……と」

 書類選考しかしたことのない山崎さんが頼ったのは人材紹介会社だったのだが、これが見事に不発。

「こちらの希望条件を言えば、見合った人を紹介してくれると思っていたんですが、経験のないとんでもない人を平気で紹介してくる。優秀な人は他社と天秤に掛けてきます。条件提示のタイミングによっては他社に出し抜かれますから、もう、完全に心理戦です」

 ならばと、昔の同僚を頼って声を掛けたところ、元上司から深夜に「引き抜きすんな!」と怒りの電話。山崎さんは面接をするたびに心が疲弊していった。

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夜も、土日も面接で遂に過労で倒れる

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