更新日:2018年04月12日 15:37
恋愛・結婚

キャバ嬢・ホステスと付き合いたい大人の作法「店カレ」とは何か?

 これが銀座などの高級クラブの営業は「枕営業」要素が多少入り、具体的な取り決めをします。 「してもいいけど、どれぐらい通ってくれるの?」 「そうだなあ、月2回でどうだ?」 「少ないよ~」 「こっちは、忙しいんだよ」 「じゃ来たら、必ずシャンパンね。白(普通のお値ごろのやつ)でいいから」 「参ったな、まあ仕方ないか」  ほかお客さんは会社経営者が多いので、マンションを社員寮扱いにして家賃を無料にしたり、接待で複数連れて行くからと言って、売り上げに貢献したりと、何十万円もお金が動きます。  もちろん現金が一番いいのですが、このご時世、現金は領収書で落ちない、一番やっかいなもので、なかなか出にくいのです。逆を言えば、現金をプレゼントしてくれるお客さんが、一番モテることになりますけど。  こうやって店カレとなった場合、お互い大人の分別としてプライベートには一切干渉しないこととなっています。だから、ホステスが昔馴染みの高校の同級生とつきあったり、同棲していてもそれは構わないのです。正直に言う場合もあるし、詮索をしないという取り決めもあります。  ただ店の中で、ほかのお客さんとデキてしまったとなると、店カレのプライドが傷つきトラブルとなります。そこらへんは、ホステスの腕次第ですから、いかようにも弁解ができます。 「世の中には、知らない方が幸せ」がいっぱいあるのです。  逆に客が、同じ店で、ほかの若いホステスを気に入ったりすると、情報が漏れて、大騒ぎになります。こういう場合、ホステス側の逆上が怖いです。「新人のコから、連絡先聞いたでしょ。どういうこと?」って詰問され、新人は「泥棒猫」扱いとなります。この場合も、怒っているのは「浮気」部分じゃなくて、「売り上げ」が減ることで、面倒くさいから、とりあえず怒っておけとなります。  しっかりと「担当制」が決まっている名門の店では、ヘルプのコに連絡先を聞くと「それはできません」と、言ってくる場合があります。というわけで、店カレは店の中での彼氏であり、そこでの浮気やトラブル、刃傷沙汰を起こしてはいけないのです。  これが古き良き水商売で、ありがちな交際のお話です。  現代では、プロの水商売のコが減り、半年や1年足らずで辞めるコがいるので、店カレなんてことは起こりにくく、むしろ、店を辞めてから「外キャバ」として個人営業を行う女性が増えてきました。今流行りの「ギャラめし」「ギャラ合コン」ですよね。1回ゴハンを食べて、1万円もらうとかね。人間、何もせずとも個人的にお金をもらうと、どんどんエスカレートしていきます。そこが怖いところです。 「ゴハン食べて1万円なら、チューしたら幾ら?」  そういう話をすると、前川前事務次官に説教されますよ。店カレは出費がかさむけど、あくまで現金のやりとりはなしで、スマートに恋愛をする。それがダンディズムですって、ほんまかいな。
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』
1
2
50歳からのかろやか人生

体は枯れても頭の中は未だ現役気分、コラムニスト木村和久が贈る そんなバブル世代(50~60歳)へ向けた老後生活の道しるべ

おすすめ記事