キャバ嬢・ホステスと付き合いたい大人の作法「店カレ」とは何か?
― 木村和久の「オヤ充のススメ」その205―
女性が接客する店、キャバクラやクラブで交際を開始すると、分別のある大人は「店カレ」という役になります。そのほうが何かと都合がいいからであり、お互い深入りしたくない場合は「店カレ」という立ち位置で、全てまるっと世の中が収まるのです。
今回はその「店カレ」のシステムとメリット、デメリットを紹介します。ただ、その前に基本的な部分で勘違いをして欲しくないのは、「男女の関係」がある場合のみを「店カレ」と言います。
だから、熱心なお客さんがそういう関係もなく「俺たち毎週会っているんだから、つきあっているよな」と言えば、「当たり前じゃない、もう家族同様よ。なんならスマホの家族割りでも加入する?」とホステスが答えるのは、単に引っ張っているだけのこと。その後、1年くらい延々と客は引っ張られ「誰も理解してくれないけど、男女関係なしでも恋愛は成り立つんだよ~」という境地に、辿り着けばしめたもの。誰にも迷惑をかけずに一生を終えますから、それはそれで幸せかもしれません。
通常、店カレとなる場合は、とりあえずお客さんがキャバ嬢やホステスに好意を寄せ始める。そこから「指名」や「同伴」「アフター」というシステムを利用して親睦を深めます。一般的には2〜3か月ぐらいして何かアクションが起こります。今、知り合ったのなら、夏の花火シーズン「屋形船で花火を見るけど、行かない?」と客が誘えば「でも、その日は日曜でお店休みだし~」「いいじゃないか。別の日に、ちゃんと同伴してあげるから」と店外デートになれば、ちょっとは浮かれた気持ちになるでしょう。
花火大会終了後の行動は知りません。分別のある大人なら飲み直しで、どこぞのホテルのレストランにでも行き、その後は流れに任せるか? あるいは何もないかもしれません。そんなことを繰り返しつつ、いよいよ「一線を越える」ことになります。
そこで通常の店カレとしての取り決めはこんな感じです。
何度も「ヤリ逃げ」されているホステスなら、こう言うはずです。「そういう関係になって、気が済んで来ないお客さん、結構いるんだよね。あなたは違うよね」「あったり前だろう。俺はあの店じゃ、彼氏なんだから。彼女の仕事ぶりを見るのが務めだし」「あ~ん、嬉しい」となるのです。
もちろん「店カレ」は二人の秘密ですが、すぐに店内でバレます。
これは「枕営業」とどこが違うの? と聞かれますが、あくまで「店カレ」は、現金の受け渡しをせずに彼氏としてしばらく店に通うのです。ホステスの営業は店周りです。お客は高額なボトルやシャンパンを入れて、売り上げを補強し、イベントや誕生日にはプレゼントでプッシュします。現金を渡さないのが「店カレ」のプライド。現金をもらわないのが「店カノ」のプライドとなります。
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