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とにかく荒れるNHKマイル 波乱の立役者となる大穴馬は…

東京競馬場ゴール前

東京競馬場ゴール前。当日はどんな「枠・馬場・展開」メソッドに注目なのか

 天皇賞(春)に続く、「人気競馬ブロガー・予想家TARO氏に聞く、春GⅠ大予想」シリーズ。TARO氏は昨年、『回収率を上げる競馬脳の作り方』を上梓し、競馬関連書籍としては異例のヒットを記録。続編となる『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』が発売中だ。  先週の天皇賞(春)は本命に推したチェスナットコートが惜しくも5着と敗れはしたものの、「競馬の負けを悔しいで終わらせずに、正しく回顧することが、次なる的中を呼び込む」とTARO氏。NHKマイルカップではどんな予想を見せてくれるのか?  実力伯仲、混戦必至の当レースを読み解くカギは、「隠れた実力馬」にあり!

2018年NHKマイルカップ TAROはこう読み解く

 天皇賞(春)は大混戦となりましたが、終わってみれば2→1→4番人気の比較的堅い決着でした。穴馬として推奨した最内枠のミッキーロケットがあと一歩の4着と健闘しましたが、馬券圏内に食い込むまでには至らず。期待した◎チェスナットコートは最後までしぶとく食い下がったものの5着止まりでした。  例年、内枠の伏兵馬が上位を賑わすレースですが、今年は道中の出入りが激しくなり、結果としてインの有利を味方につける立ち回り能力よりも、純粋な底力が問われるタフなレースとなった印象です。これは、圧倒的実力馬がいないからこそ、各馬が道中から積極的に勝ちに行った結果とも考えられます。こうしたパターンもしっかり頭にインプットし、今後の予想に生かしていきたいと思います。  そして、勝ったレインボーラインは、岩田騎手のコース取りも見事。ゴール後は下馬するシーンもあり、最悪の事態まで考えましたが、命に別条があるような怪我ではなくホッとしました。  さて、G1戦線は今週から東京へと舞台を移します。5週連続となる東京競馬場でのG1第一弾は「NHKマイルC」。  NHKマイルCはとにかく荒れるレースです。2007年には17番人気のピンクカメオが直線猛然と追い込んで勝利し、3連単は973万馬券。ミッキーアイルが順当に人気に応えた2014年も、2~3着に1枠2頭が突っ込み3連単は68万馬券の大波乱。逃げあり、追い込みあり、まさに何でもあり。直近10年でも3連単100万馬券が2度出現するなど、JRAのG1のなかでも屈指の波乱含みのレースとして知られています。昨年も13番人気のリエノテソーロが2着、一昨年も12番人気のレインボーラインが3着と2ケタ人気馬が平気で突っ込んできています。  ただ、その波乱要因が一定しないのが難しいところ。枠順傾向も内枠あり、外枠ありとまちまちです。しかし、その中でも最大の要因は、「実力のある馬が盲点となっている」ことです。  なぜ、盲点になるのか? それは、G1でありながらクラシックには一歩及ばないという当レースの存在自体の特殊性にあります。つまり、ココを大目標とする馬がいる一方で、本来はクラシックを目指していた馬が挫折してこちらに回って来る、相手関係の都合で“滑り止め”としてNHKマイルCを使う……など様々な事情が入り組み、出走馬のステップレースも多様。しかも、若い3歳馬同士の一戦ということで、力量の比較が極めて難しく、人気=実力とはならないのです。  先週の天皇賞(春)を制覇したレインボーラインは、NHKマイルCでは12番人気。しかし、この時点ですでに同距離の重賞・アーリントンCを勝っていましたから、今思えばまったく弱い馬ではありませんでした。2009年に10番人気で勝利したジョーカプチーノも、その後の活躍を考えれば実力以下の不当な評価をされていただけ。  つまり、NHKマイルCのポイントは、 「弱い馬が恵まれて走るのではなく、能力はあるのに気づかれず、人気の盲点となった馬が走る」  ということです。  先述したように陣営の意図やローテーション、キャリアの浅さなどから力量の判断が難しいがゆえに、人気面は近走の着順や騎手、血統や厩舎のブランドなどで形成されがちです。例えば、昨年の1番人気・カラクレナイなどは、鞍上がデムーロ騎手というだけで人気になったとしか思えない戦績でした。ですから、普通に能力の高い馬を見抜くことができれば、人気に左右されずに予想の軸とすることができます。
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今年は先行争い激化で狙いが絞れる?
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回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド

競馬関連の書籍としては異例の大ヒットとなった、競馬予想家・TAROの『回収率を上げる競馬脳の作り方』の第二弾。

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