雑学

定年間近で会社が倒産、退職金なし…住宅ローンだけが残った60代の悲惨な老後

破産したらこうなった

「老後破産」は身近なものに。40代からマネープランの対策を


 昨今、ニュースでも話題になる老後破産。「まだ先のこと」と他人事のように考えている人も多いだろうが、その遠因は30~40代にある。中野重治さん(仮名・62歳)は退職を目前に控えた59歳のとき、長年勤め上げた会社が倒産した。勤務先は機械メーカーで大手の孫請け。複数の主要取引先の業績悪化に伴い、同時期に取引量が縮小され倒産したという。

「倒産時の退職金規定が曖昧だったため、退職金は1円ももらえませんでした。住宅ローンの残債700万円を退職金で一気に返す予定だったので、老後のライフプランに大幅な狂いが生じました。ずっと専業主婦だった妻もパートに出て、今は夫婦共働きで年収290万円。年間100万円ほど返済していて、生活は非常に苦しい。農家をやっている親戚から米や野菜を送ってもらい、食費を最小限に抑えています。もっと若いうちから住宅ローンの返済や貯蓄をすべきでしたね」

破産したらこうなった

工事現場の作業員として働く中野さん。休憩時間は、親戚からもらった米で作ったおにぎり。70歳までに住宅ローン返済を目指し、出費は極力抑えている

 このような老後破産は、どの家庭にも起こりうることだ。経済ジャーナリストの荻原博子さんは40代の未来をこう話す。

「給料が右肩上がりの時代はマイホームと車を所有し、子供2人を育てるのが人並みの生活でした。ところが今やそれは高嶺の花。給料は下がり学費も上昇。入ってくるお金は減っているのに出費は増えているわけですから、いくら生活を切り詰めようと、従来の人並みの人生や生活を求めると破綻は不可避です」

次のページ 
自己破産をした人の6割が多重債務に陥った原因

1
2





おすすめ記事