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男性ホルモン足りてる? 男性6人が検査してわかった意外な事実

「最近なんだか疲れが抜けない」「イライラしやすくて、集中が続かない」「何をするにも全然意欲が湧かない」…………中年期に差し掛かり、いろんな不調を感じつつも、「年のせい」と割り切っている諸兄が多いかもしれない。だが、原因不明の体調不良の原因は『男性ホルモンの減少』の可能性があるのだという。 男性ホルモンの減少

不規則な生活を送る男たちの男性ホルモン値を緊急検査

 自分の男性ホルモンは足りているのか、否か。男なら誰しも知りたいと思うところ。そこで、泌尿器科医の平澤精一氏の監修のもと、心身に不安を抱えるSPA!編集部員20代1人、30代2人、40代3人の計6人が検査を実施。実際にどういった数値が出るのかリサーチを行った。 「今回の検査は、血液中の男性ホルモン『遊離型テストステロン値』を調べるものです。ホルモンの数値は個人差がありますが、ひとつの基準となるのが8.5pg/mlという数値。年齢に関係なく、この数値を下回る人は、男性ホルモンを原因とした男性更年期障害の疑いがあります。そして、『境界閾』と呼ばれるのが8.5pg/ml以上~11.8pg/ml未満。この数値を下回る人は、男性更年期障害予備軍です」
遊離型テストステロンの年代別平均値

現在の診断基準では、年代を問わず、20歳代の「Xbar-2SD」である8.5pg/mlを下回ると、「低値」と診断されることとなる

 検査には、男性ホルモンが生理的にピークである午前11時頃がいいということで、朝からクリニックに集まる編集部員6人。「もし数値が低かったらどうしよう」と戦々恐々としつつも、「検査で来院する人の半分が、男性ホルモンは正常値ですよ」と語る平澤氏の言葉を胸に、血液検査を終えた。  検査から1週間後。なんと6人中正常値だったのは、たった1人のみ。2人は境界閾、3人は低値以下という衝撃の結果に……。  まず、最も高い男性ホルモン値を出したのが、アラフォー30代の編集者。出張先では必ず風俗店に立ち寄る性豪というだけあって、今回の被験者では唯一、15.5pg/mlの「正常値」をマークした。  2番目に数値が高かったのは、長時間パソコンに向き合うせいで運動不足気味の独身42歳。「疲れやすいし、絶対ホルモンは足りてない」と呟いていたものの、11.2pg/mlと6人中では意外と高い数値に。だが、これに対して「境界閾の上限である11.8pg/mlを下回っているため、いい数値とは言えません」と平澤氏は釘を刺す。  そして、最年少である27歳の数値は9.8pg/ml。平均睡眠時間3時間という不規則な生活を送る彼は、検査前にも「朝勃ちはこの数年間ゼロ。最近は市販のED治療薬を服用中」と6人中最も下半身の悩みを症状を訴えていたが、男性ホルモン値もそれを裏付ける結果に。 「場合によってはホルモン投与などの治療が必要」という8.5pg/ml以下の危険水域に突入していたのが、34歳、43歳、46歳の3人だ。 「朝勃ちこそ減ったけど、体調は変わらないのに……」と愕然とする34歳の数値は7.6pg/ml。彼は現在彼女と同棲中で、リアルも充実しているだけに、今回の結果には「信じられない」の一言。また、40代の既婚者である2人は「確かに最近、仕事に張り合いがなかった。年齢のせいだと思っていたけれども、男性ホルモンが原因だったのか」と呟く。唯一の既婚者で子持ちの43歳は7.6pg/ml、残る46歳は酒は飲まず睡眠時間も毎日6時間半と健康的な生活を送っているのにもかかわらず最低値の7.0pg/mlだったのだ……。 「男性ホルモンは常に一定ではなく、徹夜が続いて睡眠不足だったり、十分な休息が取れていなかったりすると低下してしまいがち。また、ストレスの軽減や食生活、睡眠、運動などの生活習慣の改善でホルモン値が上昇する可能性も十分にあります。なお、生まれつき男性ホルモンが低めの人もいるので、深刻な症状がなくて生活に支障のない人であれば、特に治療の必要はありません」(平澤氏)  基準となるのはあくまで自分が悩んでいるかどうか。検査自体は数千円で手軽に実施可能だ。「妙にイライラする」「やる気がない」など、日々の生活に支障を感じる人は、ぜひ検査をしてみてほしい。
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“AMSスコア”で自己チェックもできる
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