「親のカネ」をアテにしてたら痛い目に…生きているうちに資産を使い切る気満々な老親たち
とはいえ、子供は「親の金遣いに口を出すのもなあ」と遠慮しがち。親の資産を守るための策を講じている人は2割以下にとどまる。
だが、そうこうしている間にも、親の判断力や管理能力は年々衰えていく。それで親が、年金を使い切ったり、貯金を食いつぶすようになったりしたら悲劇だ。
「いざ親に介護が必要になったときは、その費用は“親の年金収入”で賄うべきです。介護生活はいつまで続くかわからず、子供が全面的に負担するのは無理がある。せいぜい数年だと思っていた施設への入居が長期化したときに、親にも子にも貯金がなければ共倒れになってしまいます」(介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子氏)
だからこそ、子供は率先して親の資産を守らなくてはならないのだ。
●親の資産を守るためになんらかの対策をしていますか?
(40~59歳男性300人が回答)
・特になんの対策もしていない…83.7%
・お得な公的制度(医療控除や還付金など)について情報を収集している…6.7%
・親がムダ遣いをしないように目を光らせている…6.3%
・相続税対策をしている…5.7%
・介護が必要になったときや認知症になったときの方針を決めている…4.7%
【平松類氏】
医学博士。昭和大学兼任講師、日本松眼科病院眼科専門医。老人の症状や悩みに精通する。著書に『老人の取扱説明書』(SBクリエイティブ)
【太田差惠子氏】
介護・暮らしジャーナリスト。NPO法人パオッコ理事長。遠距離介護、介護とお金などのテーマに詳しい。著書に『親の介護には親のお金を使おう!』(集英社)
<取材・文/週刊SPA!編集部、イラスト/さとうただし>
― [老親のカネ]防衛術 ―
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