「1日数万稼げる」は大嘘!エロ裏稼業のバイトは地獄だった
そこまで激務で、しかもアルバイトという立場なら、とっとと辞めてしまえばよいのでは?
「辞めたかったけど、こういう商売だからすぐに辞めたら何されるかわかったもんじゃない。そうですよね? 文句なんかとても言えませんし、逃げるわけにもいきませんでした」
1日計16時間労働を強いられた援デリバイトの日々。掲示板への書き込み以外にも業務は山積みで、1日20人の客を取れた日は数えるほどしかなかった。
「平均して、取れる客は1日10人くらい。時給にしてみると1000円もいってないんじゃないですかね」
薄給の上に逮捕のリスク。佐藤氏はこの世界に足を踏み入れたことを激しく後悔したという。
援デリには欠かせない女性も、佐藤氏のストレスのもとになった。
「援デリ嬢といえば聞こえがいいかも知れませんが、うちで働いていた嬢たちは全員、風俗では客が付かない顔や体型、年齢に難のある女のコばかり。
送迎の車内は動物園状態ですよ。そんな女性でも、彼女たちに食わせてもらっているわけですから、自分はひたすら下手に出ないといけません」
そんな力関係を察知して援デリ嬢たちは佐藤氏を半ば奴隷のように扱ったという。
「僕が低姿勢過ぎたのか、嬢たちが調子にのっちゃって。無断遅刻や欠勤は当たり前で、指定のホテル近くまで来ても『キモデブのオヤジだったらやらないから』とか『運転おせーんだよ!』とか、『タバコ買って来いよ』とか…ブスとデブとババアに罵倒される毎日でした」
結局、佐藤氏は1年ほど援デリ業者に勤め、足を洗った。現在は地元の解体業に勤んでいるという。
今後、裏家業に戻る可能性について聞くと「2度とごめんですよ、危ないだけでいいことなんかない」と漏らした。<取材・文/山野祐介>フリー編集・ライター、現役AI絵師。携帯電話やポイント、ネット犯罪、節約術やお金の最新情報などに精通し、月刊誌で連載中。Twitter:@yamanoyy
生意気な嬢にアゴで使われる日々
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