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アントニオ猪木参院議員「今こそ俺の北朝鮮ルートを利用すべきだ!」

――南北、米朝会談が立て続けに行われている一方で、安倍首相が意欲を見せている日朝首脳会談の道筋がなかなか定まらない。 猪木:安倍首相は「対話のための対話はいらない」と圧力一辺倒だったのを、ここにきてようやく「ありとあらゆるチャンネルを通じて対話する」と言い始めました。当たり前の話ですが、自らドアを閉めてしまうような外交などあり得ません。これまで日本と北朝鮮を行き来して気づいたのは、北朝鮮ではすべての情報が上に集約されていくということでした。 最初の訪朝で金日成主席の実弟に当たる金英柱(キムヨンジュ)国家副主席と話したとき「北朝鮮では何をするにも1、2年はかかります」と話していたのが印象深かったのですが、単に担当者としゃべっていても意味がなく、今、自分が相対している人物の政治的ポジションはどのレベルなのか? こちらをどう扱い、あちらは何を期待しているのか? 儒教の国ということもあり、こういったポイントを把握することが重要になってくるのです。数年前に、拉致問題で訪朝した外務省の伊原純一アジア大洋州局長が迎えられた建物を見て、「あぁ、これはまったく相手にされていないな」と思いました。 私が北を訪れる際は、必ず朝鮮労働党本部に迎え入れられそこで会見もします。何度も訪朝し、互いに胸襟を開いて本音の話し合いを重ねた結果ですが、私は外交には必ずどこか開いているドアがあると思っている。それにもかかわらず、これまで政府から何か助言を求められたことはありません。 それどころか、毎回訪朝をやめてくれと言われており、(’13年に粛清された)張成沢(チャンソンテク)国防委員会副委員長に会いに行ったときも(30日間の参院登院停止)処分を受けているほどです。ただ、私がこれまで培ってきたルートが必要となら、いつでも力になる用意はありますよ。  迷わず行けよ、行けばわかるさ――の精神で、日本政府には一刻も早く日朝首脳会談実現への道筋をつけてほしい。 撮影/橋本田鶴子 ※週刊SPA!10月2日号「今週の顔」より
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