エンタメ

『西郷どん紀行』のNHK島津有理子アナが退局。NHK辞めてよかった!ひとたち

膳場貴子:9年でNHKを退局し、TBSの顔になった堅実女子アナ

 島津と同じ1997年にNHKに入局したのは膳場貴子(43歳)。 『NHKニュースおはよう日本』、『プロジェクトX~挑戦者たち~』などの番組を担当し、2003年には有働とともに『NHK紅白歌合戦』の紅組司会を務めている。  2006年のNHK退局後は、TBSと専属契約を結んで『NEWS23』(TBS系)のサブキャスターに就任、その後メインキャスターに昇格した。2015年には3度目の結婚と第一子妊娠が明らかになり、堅実な仕事ぶりとは裏腹な男性関係が取り沙汰されたことを、覚えている方も少なくないはず。  2015年の第一子出産を期に産休に入り、復帰後は『報道特集』(同)のメインキャスターを務めている。その後、彼女のプライベートに関する大きな話題は聞こえてこないが、それは逆に『報道特集』の顔としての安定性を示していると言えるだろう。
膳場

NHK退局が早かった分、フリーとしてのキャリアが長い膳場からは余裕が感じられる(画像は『報道特集』公式サイトより)

野際陽子:NHKアナウンサーから女優に転身した異例の大御所

 最後に紹介したいのは、名女優として数々の功績を残した野際陽子さん(享年81歳)である。  彼女がNHK出身だったことは、知らない人も多いのではないだろうか。1958年にNHKに入局し、『おはようみなさん』などで司会を務めていたが、1962年に退局。退局後はフランス留学を経て、女優業をメインに活動を開始。  代表作には『キイハンター』(TBS系)、『ずっとあなたが好きだった』(同)、『トリック』(テレビ朝日系)などそうそうたる名作が名を連ねる。NHKアナウンサーから女優に転身し、成功を収めた稀有な例だろう。  そんな野際は、2017年6月に肺腺がんで逝去し、多くの国民が涙したものだった。余談だが、お亡くなりになる前に撮影していた『やすらぎの郷』(TBS系)では、酸素吸引器を使いながら撮影に臨んでいたという。プロの女優魂を感じさせるエピソードである。
野際

介護をした妻を看取り、悲嘆に暮れる主人公は、かつて一世を風靡した女優、俳優たちが老後を過ごす「やすらぎの郷」へ入居することに。元女優役で野際が参加していた(画像は『やすらぎの郷』公式サイトより)

 今回はNHK所属という安定を自ら手放し、独立した方々を紹介した。フリージャーナリストやフリーアナウンサーとして、報道の道を極める選択をした有働や池上がいる一方、医学や女優というまったく違う道への転身を行った島津や野際の事例もある。NHK出身者たちの多岐に渡る活躍を、今後も期待したい。<文/A4studio>
1
2
おすすめ記事