さらに、通勤時間における負荷も考えてみる。通勤は「肉体的疲労のみ。満員電車かどうかはストレス面からすると、さしたる問題ではない」としたうえで、前出の福間氏はこう話す。 「絶対的に通勤時間30分圏内の年収600万円です。30分というのはちょうど仕事モードのオン・オフを切り替えるのに最適な時間。それよりも近いと意外にストレス障害を引き起こす人が多くなるんです。 　一方で、片道90分もかかるような場所だと睡眠不足に陥り、疲労が体に蓄積されます。また、平日は帰宅が遅く、家族での食事の時間を取ることも難しいでしょう。当然、奥さんや子供との会話も減り、十分なコミュニケーションが取れない可能性があり、家庭円満による幸福を得られなくなります」 ★結論……ストレスより資産。年収600万円都心部中古マンションの優勢勝ち 【精神科医 福間 詳氏】 元自衛隊精神科医官としてイラク駐留などを経験。著書に『ストレスのはなし　メカニズムと対処法』（中央公論新社）がある 【住宅ジャーナリスト 榊 淳司氏】 バブル期以降、30年以上にわたりマンション分譲を中心とした不動産業界に関わる。著書に『マンション格差』（講談社）など 取材・文・撮影／宮下浩純　高島昌俊　仲田マイ　一条一樹　イラスト／ホセ・フランキー　アンケート協力／エコンテ