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直木賞作家・辻村深月が『映画ドラえもん』最新作の脚本に挑んだワケ

――原作マンガに登場したひみつ道具「異説クラブメンバーズバッジ」を着脱することで、リアルな月世界とファンタジックな月世界、両方が行き来できるようになるというアイデアには痺れました。 辻村:嬉しいです。実は、調べれば調べるほど「月は生物がすめる環境ではない」という結論が強固になっていって、別の舞台を探そうか悩んだ時期もあったんです。だいぶ後で知ったんですが、むぎわら先生が「映画ドラえもん」に携わっていらした間も、月は何度か冒険の舞台として候補に挙がっていたそうなんです。だけど、そのたびに頓挫して、別の舞台が選ばれていた。だから、むぎわら先生から、初号試写の後で「のび太たちが無事に月面着陸してくれて嬉しいです」とお言葉を頂けた時は最高に幸せでした。 ※3/5発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです 【辻村深月】 ’80年、山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業。’04年、『冷たい校舎の時は止まる』でデビュー。’12年、『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞、’18年、『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。作風はミステリで、著作が多数映像化されている 取材・文/吉田大助 撮影/寺川真嗣
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週刊SPA!3/12号(3/5発売)

表紙の人/ 牧野真莉愛(モーニング娘。’19)

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