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閉鎖された「破産者マップ」は何が問題だったのか/ひろゆき

一定期間で削除するみたいな措置は必要だった気も

 ただ、前科も必要以上に長く掲載すると違法になる(※4)可能性もあるので、一定期間で削除するみたいな措置は必要だった気もしています。破産マップも削除要請には随時応じていたみたいですが、結局閉鎖しました。んでも、過去に「忘れられる権利」というエゴサーチで逮捕歴が表示される検索結果の削除を求めた裁判では、条件(※5)をつけているものの、最高裁が削除を認めない決定になっていたりもするんですよね。  似たようなところで、地図上に個人情報を表示するサービスに「大島てる」(※6)がありますけど、掲載されているのは死んだ人の情報なのでそもそも人権がないという皮肉なポジションだったりもしますよね。  削除云々が話題の破産者マップだけど、結局閉鎖。それより先に閲覧制限(※7)にかかるような問題が起きると思っていたんですけどねぇ。。。 ※1.増えている 24万2000件だった’03年をピークに’15年の6万3000件まで減少を続けたが、以降は増加。’18年には7万3000件に ※2.官報 国の広報的な内容や、破産・会社更生などの情報が掲載される機関紙。ネットでの閲覧も可 ※3.会社が取締役から外す 会社と役員は委任契約であることから、民法653条「委任契約は、委任者または受任者のどちらか一方が破産すると終了する」が適用され、役員は退任が必要。とはいえ、自己破産後に役員になることは可能なので、退任後すぐに再任なんてことも…… ※4.違法になる 東京地裁は’14年にグーグルの検索結果の削除を命じる仮処分決定をしている ※5.条件 「その人の社会的地位・影響力、記事などの目的・意義、掲載時の社会的状況とその後の変化、記事などでその事実を書く必要性といった要素を考慮すべき」というもの ※6.「大島てる」 事故物件を地図上に表示するサービス ※7.閲覧制限 グーグルマップの機能を利用したサービスなどを展開すると、無料版の場合は表示回数などにより閲覧制限がかかることも 【西村博之】 元ニコニコ&2ちゃんねるの管理人。米国最大の掲示板サイト「4chan」の現管理人。フランス在住、たまに日本。「20代のころから数年に1回ぐらいぎっくり腰をやらかしてるのですが、5年ぶりぐらいにやらかしてしまいました。睡眠不足の寒い日に薄着で前傾姿勢の作業をすると危ないのはわかってたんですけどね……」
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。『僕が親ならこう育てるね』という初の子育て論本が発売。著者印税は児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる

ざんねんなインターネット

日本をダメにした「ネット炎上」10年史


僕が親ならこう育てるね

2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏の新刊は“教育&子育て論” ※本の著者印税は、児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられます。


★「子育て」「教育」に関する質問にひろゆきが回答する『僕親』発売記念オンラインイベント

YouTubeで公開中
https://youtu.be/zZR5nkkW2tw


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