裏アカウントの友人はマイさんだけにしたという高山さん。絶対にバレていないと思い、かなり大胆な投稿をしていたという。 「マイと撮った写真は、携帯には残せないので裏アカのアルバムに保存していました。マイも僕の顔は載せず『彼氏と飲んでる』とか『彼氏とドライブ♪』といった投稿をしていたようです。でも、僕は気づいていなかったんですよね。これをすべて妻が監視していたことに……」 　高山さんが妻から300万円の慰謝料請求とともに離婚届けを叩きつけられたのは、マイさんと交際して1年半後のことだった。 「離婚届と一緒に入っていた書類には僕とマイの写真が載っている裏アカウントのスクショが入っていました。妻は僕がマイと交際したすぐ後に、それまでマメに見ていたSNSを家で一切見なくなったので怪しいと感じたそうです。僕が元々持っていたアカウントの友人の中から怪しそうな女性をピックアップして、他人に成りすまして友達申請を送ったようで。 　まさか、妻も裏アカを作ってそこから不倫がバレるなんて……。妻はその中から特に怪しいと思ったマイのアカウントを監視して、僕の裏アカにたどり着いたそう。僕の裏アカは非公開にしていたので、僕が寝ている間に妻が僕の携帯からログインして1年以上監視をしていたということです」 　決定的な証拠を叩きつけられた高山さん。いくら妻にすがっても言い訳すら聞いてもらえなかったという。 「息子も大きくなってきていたので、妻もあまり大事にしたくなかったようです。マイに慰謝料を請求する様子は一切なく、すべて僕に要求してきました。結局、妻には300万円と購入していたマンションをすべて渡して今も子供の養育費として月15万円払っています」 　だが、もっと悲惨なのは離婚が決まった後だったという。 「離婚して慰謝料と養育費の話をした翌日から、マイは連絡が取れなくなりました。当然、SNSも退会されて僕の裏アカだけが残りました。すべての元凶であるオオタにも当然、マイと不倫して離婚したなんて言えなかったですね……」 　それから1年後、マイさんが結婚したという話をオオタさんから聞いたという。 「正直、人の家庭を引っ掻き回して自分だけ幸せになるつもりかよ!? と思いましたよ。でも、マイからすれば単なる遊びでそれにハマった僕が悪いんですよね。今は怖くてSNSの類は一切やっていません。もうトラウマですね」 　不倫はいつかバレるもの。たとえSNSでこっそりと連絡を取り合おうと、バレるときは来るのだ。 【結城（ゆうき）】 男女観察ライター。世の男女を観察し、夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter：@yuki55writer