更新日:2023年03月21日 16:07
お金

忙しいサラリーマンが「株」で勝つには何をすればいいのか?

「働き方改革」に伴い、政府も副業を後押しする昨今。スキマ時間に手軽にできるものから、まとまった元手や時間を要するものまで、その内容は多種多様だが、果たしてその明暗を分かつものは何なのか?

「普通の人」がやるべきはテクニカル投資

サラリーマン 株式投資というと、比較的所得の高い人がやる資産運用という印象も強いが、普通の会社員が副業として取り入れる利点とは何か。副業アカデミー代表の小林昌裕氏はその特徴をこう解説する。 「不動産投資はネガティブな市況が続き、金融機関の融資がつきにくくなると買えなくなり、物販も仮に消費税増税などで売上が下がれば利益が減ってしまいます。言いかえれば、下落局面では物販や不動産投資で利益を出すことが難しい。それに対して、株式投資は空売りで下落相場でも利益を取れるのが大きな特徴です」  手持ちの株式を売る現物取引に対し、証券会社などから手元にない株式を借りて売り、株価が値下がりした後で買い戻すことでその差額分が利益になるという取引が空売りだ。 「株価が上がるときに買いポジションで利益を得ることしか多くの人はやりませんが、僕は主に空売りで稼ぎます。『下がるトレンドは手を出せない』『信用取引は危険』と丸暗記している人も多いですが、僕からすると信用取引せず株で稼ぐのは、空売りができないので難しい。買いポジションだけというのは盾だけで戦場に行くようなもの。空売りという槍を持てば、上昇局面でも下落局面でも利益を取れるんです」  チャートの動きは下落のほうが早い傾向があり、小林氏のトレード数の割合はだいたい売り7割、買い3割とのこと。 「昨年12月はA社とB社を200万円ずつ計400万円空売りし、それぞれ13%と7%下落。この2銘柄のトレードで計42万円の利益を得ることができました。どちらも過去の高値や安値の水準を見て、下落しそうな局面で売って利確しました。また、今年1月にはC社の株の日足と月足を見ると5000円の節目(キリのいい5000円で投資家が利確したくなる心理)が強く、5000円を抜けずに下がると判断して700万円売ったところ、3日で3.7%落ちて25万円の利益です。逆に、2月のD社は大きな陰線が3日連続した段階で上がると踏み、650万円買って利確しました。結果論で言うとD社は今もっと上がっているんですが、ちゃんと利益を取れたので満足しています。5日間で9%上がって58万円の利益でした」  株式投資では譲渡所得の税率が約20%。58万円の利益だと約46万円が手元に残ることとなる。150万円から始めた小林氏は毎月、こんな調子で2年ほど投資を続け、今では株だけで約800万円を運用するに至ったという。 「業績の話とかまったくしないのがポイントで、ひたすらチャート見て確率論でやる。これが本当にみなさんにやってほしい株の手法です。理由は『このチャートなら上がる・下がる』の判断は、非常にテクニカルで再現性が高いから。決算発表や日銀総裁の発言でどうこう……というファンダメンタルズは、僕はほぼやりません。頭と尻尾は追わず、決まったルールの中で運用し、読み通りにいったらきちんと利確するようにしています」
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1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii

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