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期待の新人・吉田輝星が勝利投手に。大谷、マー君、ダル…のデビュー戦はどうだった?

菊池雄星(埼玉西武ライオンズ)2回もたずの6失点、屈辱のKOデビュー

メジャーをかなえた 雄星ノート

メジャーをかなえた 雄星ノート(文藝春秋)

 2009年のドラフトで6球団から1巡目指名され、競合のすえに埼玉西武ライオンズに入団したものの、利き腕の左肩痛の発症でプロ1年目での一軍登板はゼロ。’11年6月12日の阪神タイガース戦でようやくプロ初登板初先発を果たした。だが、結果は2回1/3を投げ、被安打6、1奪三振、与四死球1、4失点で降板。  試合はその後、3-4とリードされていた西武が5回裏に逆転し、11-5で大勝。菊池に勝ち負けはつかなかったが、悔しいKOデビューとなった。結局、この年は4勝1敗、奪三振24、防御率4.14という数字を残してシーズンが終了。

藤浪晋太郎(阪神タイガース)好投も、敗戦投手に

 2012年のドラフトで阪神タイガースに1巡目指名され入団。翌’13年3月31日の開幕3戦目で早くもプロ初登板初先発を果たした。敵地・神宮球場で東京ヤクルトスワローズ相手に6回を投げ被安打3、7奪三振、与四死球4、2失点。自責点は雄平に打たれたソロホームランの1点だけという好投も打線が沈黙し、惜しくも敗戦投手に。  それでも高卒新人投手が開幕3戦目で先発登板したのは、ドラフト制導入以降は松坂大輔&涌井秀章(いずれも当時、西武)の開幕4戦目を抜き、史上最速デビューとなった。最終的にこの年は新人ながら10勝6敗、奪三振126、防御率2.75という好成績で新人賞は逃したものの、それに準ずる新人特別賞を受賞した。

大谷翔平(北海道日本ハムファイターズ)最速157キロを記録するも6回2失点で勝ち負けつかず

道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔

道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔(扶桑社)

 2012年にドラフト1位で北海道日本ハムファイターズへ入団した大谷翔平。その当時から“二刀流”を掲げていたこともあり、プロ1年目の3月29日の埼玉西武ライオンズ戦(西武ドーム)でひと足先に打者デビュー。8番・ライトで先発出場し、5回表にプロ初安打となる二塁打を放つなど4打数2安打1打点2三振と活躍。一方、投手としては5月23日に札幌ドームで行われた東京ヤクルトスワローズ戦が初先発となった。だが、最速157キロをマークするも、3者凡退で終わる回がほとんどなく、5回を投げて被安打6、奪三振2、与四死球2、自責点2というほろ苦デビューとなった。  なお、試合は1-3とリードされた8回裏に日ハムの4番・中田翔が同点2ランを放って大谷の黒星を消している。試合はそのまま延長12回、3-3のまま引き分けに。プロ1年目の大谷は打者として打率2割3分8厘、3本塁打、20打点。投手としては3勝0敗、防御率4.23を記録した。  以上,7人の投手のデビュー戦を振り返ってみた。松坂やダルビッシュのように衝撃のデビューを飾ったものもいれば、藤浪のように好投しながら敗戦投手になったもの、また田中や菊池のように屈辱のKOデビューとなったものもいた。だが、それでも以後の活躍ぶりは誰もが知るところ。華々しいデビューを飾った吉田だが、これからその真価が問われていく。まずはプロ2戦目の登板が予定されている23日の中日ドラゴンズ戦のピッチングに注目したい。<文/上杉純也>
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