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テレビ業界で“一発アウト”になった人たち。不倫が発覚も「上司は無事で、私は刺された」

不倫が発覚も「上司は無事で、私は刺された」

「社員の上司が、週刊誌に不倫をすっぱ抜かれたのですが……。私もまあ、女性は好きなほうですから、夜の店に通ったり、2号や3号(※愛人)を作ったり、確かに遊んではいたんですよ。でも、上司は無事で、私は刺されました」  そう言って、溜め息を漏らすこちらの男性。前出のKさんと同様、現役の放送作家として活動するUさんである。 謝罪「私は制作会社のスタッフとして、某番組のディレクターをやっていました。3号だった女性から、局の、しかも番組のP(※プロデューサー)宛にタレコミのメールが送られてきたとかで……」  件の女性、少々ホラ吹きグセがあったのか、Uさんをネタにカネをゆすろうとしたのか定かではないが、「強姦された」だの「隠し撮りされた」だの、いくつもの“証言”をテレビ局の関係者に送りまくったのだとか。 「そもそもありもしない嘘なんです。それが本当なら、警察にでも週刊誌にでも言えばいい、と。しかし、局の担当者にも必死で弁明しましたが、『噂が立つこと自体が問題、エンドロールには名前は出せない』とか、『ネットに書かれたら責任もてるのか?』とか言われて、それっきり。しかも、その担当者というのが不倫を抜かれた社員の上司ですよ? 納得できません」  上司は不倫をすっぱ抜かれた後、配置転換こそされたものの、今でも平然と会社に居続けているという。 「結局、コンプラ云々というのは、立場の強い人たちにとっては屁でもない。我々みたいな下の立場の人間ばかりが押し付けられて、何かあれば抗弁する暇も与えられず、一方的に消される口実になっているだけです」  社会において弱い立場にある人間がボヤ騒ぎを起こせば、一瞬にして潰されてしまう現実がある。つまり、普段はコンプラ云々で有名人を叩きまくっている我々のような一般人こそ、いつか「ブーメラン」が返ってくるとも限らないのである……。<取材・文/山口準>
新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
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