優待株3億円の配当で暮らす桐谷さん「最強の老後資金づくり」とは
6月上旬に発表されてからというもの、いまだ大論争を巻き起こしている「老後資金2000万円問題」。遠い先の話と思わず、今から対策を講じないと、老後を乗り切れないことだけは確か。ならば、どのようなアプローチがあるのか。今回は、優待株の分散投資で老後対策を行う棋士の桐谷広人氏に話を聞いた。
「老後が心配という声は、よく耳にします。投資を始めるにも、何から手をつければいいかわからない、という人も多いでしょう。そんな人に私が迷わずオススメしているのが、優待株の分散投資です」
そう語る桐谷氏。株歴35年を誇る氏が行き着いた答えが、優待株だった。
「優待株ではほとんどの場合、保有する株の数によって特典は変わりません。つまり、最小単位だけ購入して優待をもらえばいい。例えばオリックスでは100株が最小単位で16万円ほどから購入できますが、年に1回5000円相当のふるさと優待を受けることができる。これは配当と合わせて年間9%相当の利回りになります。仮に160万円分の株を持っていてもリターンは同じです」
日本には、株主優待を提供している企業が1500社前後ある。コンビニで使えるクオカードであったり、映画の鑑賞チケットであったり、その内容はさまざま。目安となるのは年間4%以上の“利回り”を得られるかどうかだ。
「銀行に入れていても3000万円で2400円しか金利がもらえない時代に、このリターンは大きい。資産状況によりますが、一つの優待株を買って余力ができたら別の株を買う、という作業を繰り返していく。すると分散投資となり、株価の上下に左右されづらくなる。『卵は1つのバスケットに入れない』の法則です。どのみち最小単位さえ持っていれば優待をもらえるので、なるべくたくさんの優待株を持つようにしましょう」
現在、3億円近く株式を保有する桐谷氏の自宅には、毎日のように企業からの特典が届く。その消費に追われる生活がまた、楽しい。
「お世話になっている人とジムに行ったり、映画を観たり、お酒を飲んだり。私はそのほとんどを優待株でまかなっています。感謝もされるし、優待を使うための移動を自転車にしているので、足腰も強くなる。老後が心配な人ほどオススメ(笑)。40代の方でも、すぐに始めたほうがいい。習慣化すれば、65歳になる頃には私のような“優待生活”を送れるはず」
お財布にも体にもいい、株主優待。利用しない手はない。
●桐谷広人の提言
家計を助け、運動不足まで解消できる優待株投資は最強。5万円からでも即刻、始めよ
【桐谷広人氏】
’49年、広島出身。プロ棋士として活躍する傍ら、株に開眼。優待株への愛着と造詣が深い。『桐谷さんの株主優待ライフ』等、著書多数
<文/週刊SPA!編集部>
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