更新日:2023年03月28日 10:21
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「Kimono」だけじゃない外国語化した日本語。キャバクラを意味する意外な言葉は?

「3枚(Sanmai)」は刀剣鍛造用語に…

 1枚、2枚、3枚……。紙や何か薄い物体を数える際、日本ではそのように言う。しかし、この「3枚」が意外な形で外国語化している事実はあまり知られていない。  ナイフや刃物の鍛造職人の間では、国籍に関わらず「Sanmai」という単語が使用されている。これは2枚の低炭素鋼の間に1枚の高炭素鋼を挟む鍛接法で、伝統的な日本刀の技法でもある。  CSヒストリーチャンネルで『刀剣の鉄人』という番組が放映されている。4人の刀剣鍛冶職人が一から武器を作ってその技術を競うという内容だが、歴代チャンピオンの中には日本で刀鍛冶の修業をしていたという職人もいる。つまり日本は世界から「刃物産業先進国」あるいは「一流の刀剣職人になるための修行先」と見なされているのだ。  そのため、刀剣鍛造の世界にも日本語が流入している。「刃文」「三徳」「鍔」なども、職人の間でそのまま通じてしまう。

「カラオケ(Karaoke)」は夜の店?

 「カラオケ」が海外でそのまま外国語化しているということは、割と広く知られている事実である。が、実はこれは要注意の単語だということをご存知だろうか。 カラオケ 特に東南アジア諸国では、「カラオケ」という言葉をそのまま使うべきではない。なぜなら特に他の単語を付け足さずに「Karaoke」と言ってしまうと、それはキャバクラのような夜の店を指してしまうからだ。こちらが指名したコンパニオンと飲んで歌って遊んで、という店である。  では、一般的なカラオケはどう表現するのか。その場合は「Family karaoke」が一番妥当な言い回しである。男一人でタクシーに乗車し、何も知らずに「カラオケ行きたい」と行ってしまうと、キャバクラに連れていかれてしまう可能性もある。  このように、特異な形で外国語化した日本語は数多いのだ。<文/澤田真一>
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー
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