新宿・歌舞伎町ハロウィンの「光と闇」。ハイレベルなコスプレの一方、“路上飲酒”や“ゴミのポイ捨て”の問題も
2024年10月31日の新宿・歌舞伎町。ここでは渋谷と同様の問題、すなわち「自然発生的ハロウィン」が自治体を苦悩させている。
日本有数の繁華街、歌舞伎町。
夜になると、多くの人が酒の匂いにつられてここを訪れる。だが、この日ばかりはいつもとは明らかに様子が異なる。道路脇に連なる警察車両と大勢の警察官、そしてメガホンを持ったDJポリス。民間の警備員、新宿区の職員も路上を見回っている。
「歩道で立ち止まらないでください! 安全第一でお願いします!」
コスプレをした人に呼びかける声と笛の音。去年(2023年)のハロウィンでは「渋谷にいた人が歌舞伎町に移ってきた」と言われていたが、そうした流れで突発的に発生するイベントを好まないのは新宿区も同様だった。10月7日、新宿区長と渋谷区長が海外メディア向けに共同記者会見を開き、「ハロウィン目的で新宿にも渋谷にも来ないで」と呼びかけている。
しかし、自治体にこの面での強制力はない。来る人を拒むことはできず、故に今年も歌舞伎町にコスプレをした人が多く集まった。
ただし、トー横の広場として知られるシネシティ広場は完全封鎖。四角に張られたシートの周りを一方通行で周回するだけの場所になってしまった。
新宿ハロウィンは、渋谷ハロウィンに比べると人が少なかったように思える。渋谷の場合は「もうすぐで群衆事故になってしまうのでは?」と思わせる場面があったが、新宿ではそのようなことはなかった。
が、それでも独創性に満ちたコスプレをした人を多く見かけることができた。中にはちょっとした人だかりができるほどレベルの高いコスチュームで現れた人も。
そして、歌舞伎町でも渋谷と同じくコスプレをした外国人の存在感が際立っていた。コスプレをしているのは日本人より外国人のほうが明らかに多かった、と言い切れるほどだ。
これはあくまでも筆者の感覚だが、訪日外国人のコスプレの「レベルの高さ」や「気合いの入れ具合」では渋谷よりも新宿のほうが上だったようにも思える。地獄の長距離一方通行を強いられる渋谷を避け、代わりに新宿・歌舞伎町を選んだ人は少なくなかったのではないか。
新宿区はハロウィン対策の予算を組んで歌舞伎町と駅周辺に警備員を配置する他、31日17時から翌1日5時までの該当エリアでの路上飲酒を禁止する条例を制定した。“トー横”の広場(シネシティ広場)は渋谷ハチ公像と同様にシートで覆い、一方通行の道を設定。DJポリスも投入して厳重な警備体制を敷いた。
しかし、そのような対策を横目に路上飲酒する人は少なくなかった。この記事では、2024年10月31日から11月1日にかけての歌舞伎町の様子を皆様にお伝えしたい。
“トー横”の広場(シネシティ広場)は完全封鎖
コスプレの「気合いの入れ具合」は渋谷よりも上!?
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