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霊を挑発する男たちの無謀な挑戦

 幽霊は本当にいるのか?

 遊び半分に心霊スポットに行って祟られたという怪談はよく聞くが、本当に心霊スポットで「罰当たり」な行動をすると、何が起きるのか????

 幽霊を信じる人も信じない人も、わざわざ心霊スポットで不謹慎なことなどしないだろう。テレビの心霊番組だって、自称霊能力者同伴のもと、事前にお祓いをしたり、お札やお守りを持って撮影に行っており、言わば「守られた」状態で撮影されている。

 そんな庇護された心霊番組に対するアンチテーゼか、全国から集められたた実話怪談を集めた『新耳袋―現代百物語』で描かれた心霊スポットに、身体を張って直撃し、「心霊を挑発」することで幽霊との接触を試みる、無謀な男たちがいる。

 その名を「新耳Gメン」。

 怪談シーズン目前の今、Gメンのメンバーであり、『新耳袋殴り込み』シリーズ著者のギンティ小林氏に、彼の体験した恐怖とその「殴り込み」活動について直撃してみた!

新耳Gメンの面々

◆「殴り込み」の条件は「ノーお守り」「ノーお祓い」

 今までも、UFO基地や闇組織のアジトと様々な憶測が飛び交う“山の牧場”(関西某所)や、遭難した陸軍兵の幽霊が出ると言われる“八甲田山”(青森県)、九州最大の心霊スポット“犬鳴トンネル”(福岡県)など、いろいろなところに“殴り込み”をかけているギンティ氏だが、初めて心霊現象を体感したのはいつだったのだろうか?

「“山の牧場”を探している途中で僕が森で遭難しかけたり、撮影終了後帰宅してから身体が調子悪いとか怖いことは何度もあったんですが、初めて“これはヤバい”という映像が撮れたのはK観光ホテル廃墟という有名な心霊スポットでした。その時の映像は、映画『怪談新耳袋 ノブヒロさん』のDVDに特典映像で収録されているんですが、ホテルに入ったときの僕の顔が溶けているように映っているんです。あとで心底恐ろしくなりました」

 その後も、やらせ一切なしで怪奇現象をカメラに収めることに成功しているギンティ氏だが、それには彼らなりの“特殊な手法”が関係しているという。

心霊スポットに行って“何も撮れませんでした”じゃ話にならないんですよ。それこそ、ラーメン取材に行って店が休みでしたみたいな話ですよね? その上、霊能力者とかもいないから、見えないものを見えると説得力を持って言う人もいない。だから、まず最初の条件として、霊に活発になってもらおうと考えたんです。そのため当初からお守りやお札の類は一切持たず、事前にお祓いをするのもなしで行くことにしていました」

 確かに、心霊スポットに行くのに霊を避けていたのでは元も子もない。この逆転の発想が功を奏して、怪奇現象との遭遇率は上昇する。

「さらに、霊を起こすためには僕らが積極的に祟られるくらいのつもりで、言わば僕らは霊を釣るためのルアーみたいな感じで行こうとなったんですね。その結果、“霊を挑発”することになったんです」

 霊を挑発する……。果たしていったい何をするというのか?

「例えば、心霊スポットにラッパーを連れて行って、ビーフ(ラップ用語で敵対ラッパーを罵倒すること)を仕掛けたり殺人事件があった現場でその事件の記事を読み上げて霊に語りかけたり。八甲田山では軍服を着て一人で雪中行軍したこともありますし、今回公開される『怪談新耳袋殴り込み!<関東編>』では、戦国時代に戦で負けて女性や子供が身を投げた滝で、真冬にフルチンで滝に打たました……。“入ってはいけない場所に入ったら祟られて犬のようになった”と言われた某所に入ったときは、あえて犬のマネをしたこともあります。地元のヤンキーは心霊スポットに詳しいんですが、“あそこでアレをするとヤバい”と彼らが言っていることを敢えてやったりもしましたね」

戦国時代に戦に負けた国も人々が身を投げたという滝に打たれるギンティ氏

 まさしく罰当たり。心霊の存在を信じない人でも、ちょっとそれはと二の足を踏みそうな行為である……。

 この恐ろしい行為で、さまざまな怪異を現地でリアルタイムに体感し、カメラに収めていくのだ。

⇒後編「史上初! 樹海で自殺した霊に出演交渉」に続く




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