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霊を挑発する男たちの無謀な挑戦【後編】

⇒【前編】はこちら ◆史上初! 樹海で自殺した霊に出演交渉 「『怪談新耳袋殴り込み!劇場版<関東編>』で殴り込んだ場所の中で特に恐怖を感じたのは、世界でも有数の自殺の名所である青木ヶ原樹海での体験です。ここでは、『樹海を彷徨う霊とお泊まり会』というミッションにチャレンジするため、待機場所であるベースキャンプに滞在し、食事のときは一人ずつベースキャンプから100m離れたところにある過去に自殺があった現場付近のテントにおにぎりを食べに行くということにしていたんです。霊とサシで飯を食うってことですね。しばらくそうしていたんですが、そこからさらに奥にある別の自殺現場に行こうということになって、より寂しい場所に移動したんです。現地に着いてからライトをすべて消しました。漆黒の闇が僕らを包む中、何もしないのもなんなんで、僕は霊に話しかけたんです……」  あまりに寂しい場所で孤独に自殺した霊に、ギンティ氏は何を話しかけたのか? 「ライトをすべて消したそこは、そこは本当に寂しい場所でした。僕自身、不安に押しつぶされそうなくらい。そこで、“こんな場所で亡くなって寂しくありませんか? 華やかな銀幕の世界に出てスターになりませんか?”って話しかけたんです。そしたらカメラを回していたスタッフの一人が“今、ギンティさんの横に寒天のようなグニャっとしたものが見えた”と言い出したんです。あとでカメラを見てみると、確かに僕の横になにか灯りを持って歩いているような影が写っていたんです」 ◆地元の案内人が「絶対映る」と断言した場所で……  全国30か所近くの心霊スポットに殴り込みをかけたギンティ氏だが、地元で案内を頼んだ人物が「100%映ります」と断言した場所もあった。 「それは沖縄です。『琉球怪談』という沖縄の現代怪談を集めた本を出されている小原猛さんに案内していただいたのですが、そこで彼が“絶対に映りますよ”と断言した場所があったんです。沖縄はユタなどもいるし、霊的なものについてもかなり鋭敏な土地です。さすがに僕らも“挑発すらも必要ない”ということで、何もしませんでしたが、そこはオーブ(狐火)どころじゃない、もう霊の撮影会みたいな感じになりましたよ。その時の写真がこれです」

光っている部分の下に、実際には何もないのに小人の身体のようなものが映っている

 これからも祟りをも恐れず、罰当たりで不謹慎な殴り込みを続けるというギンティ氏。

ギンティ小林●男の墓場プロダクション所属。ライター。自身も映画製作なども行う。著書『新耳袋殴り込み』シリーズは5冊目となる人気作

「正直、僕らのようなことをするのを普通の人が真似するのはお勧めしません。霊感など一切ないですが、撮影後にカメラが壊れたり、体調が崩れたり、人間関係が微妙になったりと、悪いこともたくさん起きています。それに、傍から見ると悪ふざけをしているようにしか思えないかもしれませんが、僕らがこうして心霊たちのいる場所を取り上げてメディアに乗せることで、そこで起きた事件などの痛ましい記憶を風化させないようにしているんだと思っているんです」  富士樹海を始めとした関東の心霊スポットや沖縄心霊スポットでの衝撃映像は、7月23日より公開される『怪談新耳袋殴り込み! 劇場版』にて見ることができる。  ギンティ氏率いる「新耳Gメン」の罰当たりさと、驚愕の心霊映像に戦慄したい人はぜひご覧アレ! (取材・文/yo-hey) 【公開情報】 『怪談新耳袋殴り込み! 劇場版』 シアターN渋谷にて、DVD発売記念レイトショー公開
7/23(土)~7/29(金)怪談新耳袋殴り込み!劇場版<関東編> ●殴り込みスポット<関東編>・東京都○○堂ー八王子にある東京最大のスポット!連続殺人があった場所に殴り込み! 群馬県○○駅ー新耳袋で唯一100%幽霊が見られる場所として有名の最恐スポット!無人駅のトイレ鏡に映る亡霊の恐怖! ・静岡県樹海ー日本最大の自殺スポット・富士樹海に潜入!自殺者の幽霊の群れが襲う!! 7/30(土)~8/5(金)怪談新耳袋殴り込み!劇場版<沖縄編> ●殴り込みスポット<沖縄編>・沖縄県ひめゆりの塔ー太平洋戦争最大の悲劇の場所!遂に幽霊の姿をとらえた! ・沖縄県SSS-霊能者が入るのを拒む、沖縄最強スポット! ・沖縄県○村廃ホテルーユタも入るのを拒む沖縄最強スポット! ★ギンティ氏のシリーズ最新刊 『爆発現代百物語 新耳袋 危ないパワースポット』(洋泉社)、現在好評発売中!
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