更新日:2023年04月18日 10:53
エンタメ

お嬢様が15歳でヤンキーに転身した理由「パトカーはタクシー代わりだった」

高校入学後、急激にヤンキーへ転身

岐路

※画像はイメージです。Photo by photolibrary

 「自分だけが普通とは違う……」と気がついてしまった鈴木氏は徐々に母の目を盗み、おけいこをサボり、同級生たちと遊ぶようになった。 「周囲の友達が処女を捨てるのに必死だったので、私も彼氏つくらなきゃ!って」  そんな高校1年生の時に友人から紹介された3歳年上のヤンキーと付き合うようになった。それが初めてできた彼氏だ。彼の影響もあり、髪の毛を金髪に染め親の言うことは聞かなくなっていったという。お嬢様だった彼女がいきなりヤンキーの男に惹かれた理由は何だったのだろうか? 「付き合いたての頃、私がテスト勉強していたら『なんでテスト勉強なんかするの?テストは0点で出すものだよ?』と言われてびっくりしたんです。『0点ってどうやって取るの?』と聞いたら『名前だけ書いてあとは何も書かなければとれるよ』と言われて。試してみたら本当に0点で。そんなことが私にとっては新鮮で楽しい経験だったんですね」  お嬢様として育つ中モヤモヤする想いを抱え、「強くなりたい」「力が欲しい」と思っていた鈴木氏。自分とは全く異なる価値観を持つヤンキーが光輝いて見えたのだろう。そんな彼と同じ光の中にいたいという気持ちが大きかったという。  完全にヤンキー色に染まった鈴木氏は、小中学校時代に自分をいじめていた同級生のもとに仲間とヤン車で乗り付けた。それはいつか見返してやりたいと思っていた相手だった。地元の名門高校に進学した彼女に向かって「9年分の謝罪を私にしろ!」とヤンキーマインドで謝罪させたのだ。 「でもその同級生はお嬢様でしたから、親にチクって、弁護士から内容証明が送られてきましたね(笑)」

お嬢様からヤンキーになって驚いたカルチャーショック

 15歳までお嬢様として育っただけあって、彼氏をはじめとするヤンキーたちとつるむようになった当初はたくさんのカルチャーショックがあったようだ。 「ヤンキーの家は汚い……これは例外なくそうなんですけど(笑)。初めてヤンキーの友達の家に泊まりに行った時に、布団を床に敷いていることに驚きました。私の家では絶対にベッドだったのに。その友達に『これってどうやって寝るの?』と聞いてしまったくらい衝撃でした。初めて床に直に敷かれた布団で寝た感想ですか?……固いし痛いしで泣きましたよ!」  温泉の湯元の娘として育った鈴木氏にはさらなるカルチャーショックが。 「ヤンキーの友達は誰一人としてお風呂で湯船に浸からないんです! シャワーのみなんですよね。私は毎日温泉につかるのが当たり前だったのに、湯船は使われた形跡すらないし、みんな『お風呂に浸かったことなんてないよ』って……」
次のページ right-delta
パトカーがタクシー代わり!?
1
2
3
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA

記事一覧へ
おすすめ記事