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お嬢様が15歳でヤンキーに転身した理由「パトカーはタクシー代わりだった」

いつもパトカーが自宅まで送ってくれた

 それだけ生活や価値観が異なれば、「住む世界が違う」と初っ端でヤンキーといることにくじけてしまうことはなかったのだろうか? 「当時の私にとっては、それらのことすらカッコよく見えたんですよね。その子達の親って、深夜2時に15~16歳の自分の子供が酒を飲んで帰ってきても『おかえり~』って普通に言っちゃうんです。私は過干渉な母と祖父母の下で育ったこともあり、親が子供に興味がないことさえもすごく羨ましかったんです」  高校生の子供が深夜2時に酒を飲んで帰ってくる……いくつもの条例・法律違反を感じさせるが、やはり補導されてしまう仲間が多かったのだという。 「取り調べが長く続くので、警察署内の留置所まで差し入れをもっていくのですが、私たちは深夜に近い時間帯に行っていたので、警察官の方々がいつも自宅までパトカーで送ってくれていました。パトカーは私たちにとってちょっとしたタクシー感覚でしたね(笑)」
パトカー

※画像はイメージです。Photo by photolibrary

 結局、高校を1年で中退した鈴木氏は、地元大分のクラブにホステスとして勤務、その後は銀座でNo.1ホステスになった。そして「支配者になりたかった」ことから、実業家の道へ……。 「ドロップアウトした経験があるからこそ、私はワクにハマらない考え方ができて、それが現在のプロデュース業に役立っていると思います」  鈴木氏のようにふり幅の大きな人生は、誰もが真似できるものではないが、自分とは異なる価値観を持つ人の話を聞いてみることで、ビジネスでの発想の転換などに役立つこともあるのではないか。
鈴木セリーナ

ドロップアウトした経験が今に生きているという

PROFILE【鈴木セリーナ】 「株式会社apple ribbon」代表取締役。マルチクリエイティブプロデューサーとして活躍中。 プロインタビュアーの吉田豪、歌手のmisono、お笑い芸人のあべこうじ、ものまねタレントのみかんなど、今話題の人たちとの対談サイト「SerenadeTimes」クリエイティブプロデューサー。 地元大分県のサッカーJ1チーム「大分トリニータ」公式ソング総合プロデューサー。 著書に『元銀座No.1ホステスが教える おじさん取扱説明書』(鉄人社)がある。 Twitter:@Serena_Suzuki01 Instagram:@serenasuzuki0120 <取材・文/松本果歩、撮影/山川修一、ヘアメイク/門間導子>
恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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