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関係悪化で得をするのは日韓の政治家と中国。そのワリを食うのは日韓の庶民

製造業界の本音は「日韓関係を改善してほしい」!?

 しかし、こうした製造業界の声に安倍政権が耳を傾けて軌道修正をする気配はまったくない。 「経産官僚が安倍首相や世耕大臣に製造業の実情や声を伝えていない可能性があります。『日本メーカーが大変なことになります。日韓関係を改善しましょう』などと進言すると、耳を傾けるどころか干される恐れがある。だから本当のことは怖くて言えない。  国益よりも安倍首相への忖度が優先されることが、経産省にはびこっていることは確実。『強く出れば韓国は謝ってきますよ』といったことを口にする官僚はいても、苦言を呈する官僚はいない。  経済界も同じです。懇意の国会議員に本音を話す企業トップはいても、公の場で言ったらどんな嫌がらせを受けるのか分からないからです」(同)  いま家電量販店は、来年の東京オリンピックに向けて有機ELの大型テレビ購買キャンペーンをしているが、日本で売っている有機ELはすべて韓国製だ。日韓関係悪化がさらにエスカレートして韓国が供給停止をしたら、韓国企業の損失はもちろん大きいが、日本の家電メーカーも大打撃を受けるだろう。 「安倍政権の対韓強硬外交で日韓関係がさらに悪化、日本経済が打撃を受けるとともに、ジャパンブランドも毀損して、『歴史的大愚策だった』と後悔する可能性が高まっています」(同)

日本の黒字分減少のツケを払うのは、民間企業と庶民

中韓両国の首脳会談

今年6月、大阪で行われたG20に合わせて中韓両国の首脳会談が行われた。日韓首脳会談は行われなかったにもかかわらず……

 藻谷氏は、「『対韓強硬策を止めたほうがいい』という人に対して『反日』と言う人こそ『反日』です」と語る。 「安倍政権の対韓強硬外交に快哉をあげる人たちこそ、日本の国益を損ねている。韓国と商売をしている人たちの売り上げが落ち、約2兆円の対韓黒字が減るであろうことを考えていない。  強硬策に出る両国の政治家たちは支持率が上がっていいでしょうが、メーカーや観光業者が損をしても責任もとらない。日本の黒字が減る分のツケを誰が払うのかといえば、日本の民間企業であり、庶民です。  いまや官邸と経産省が暴走して戦前の軍部のようになっている。感情に流されることを放置したままにしていると、戦前の日本に戻ってしまう。経済的な損失について考えないで、感情で物を言っていると国全体が損するということです」  日韓関係の悪化を招いていて、得をするのは両国の政治家と中国。そのワリを食うのは両国の庶民で、特に対韓黒字国である日本側の損失は大きいのだ。 文/横田一 写真/時事通信社
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