仕事

会社に評価されない50代サラリーマンの生きがいは1位趣味、2位家族…そこに希望は?

希望3 それでも仕事に生きる

 社内で活躍の場を奪われた自分の経験やスキルを、どこかで求めている人がいるとしたら? そんな眠れる価値を掘り起こすサービスが「スポットコンサルティング」だ。  9万人を数える会員に同サービスを提供しているビザスクでは、50代以上のシニア層の需要が高まっていると代表の端羽英子氏。 「スポットコンサルとは、ビジネスにおけるさまざまなニーズと個人の知見を結びつけるサービスです。例えば、新規事業を検討中の企業から業界の情報を知りたいという依頼があると、その知見を持つ登録者をマッチングする。つまり、経験豊富な50代、60代が求められる場でもあります。依頼は多種多様なので、役職や肩書などはそれほど重要ではありません。ニッチな知見を求める場合は、中小企業の経験者が求められるし、窓口業務ひと筋の人だからこその知見を求める依頼もあります」 端羽英子氏 社会的背景と依頼状況がリンクするケースもあり、「介護現場の経験者」や「外国人労働者を雇った経験のある人」など、決してハイスぺ限定ではない。報酬は1時間のコンサルで平均1万5000円ほどだが、何より「自分の知見が誰かに求められる」という経験が大きな財産になるという。 「登録者の約7割は現役の会社員ですが、ビジネスマンとして対等に相談を受けることで、今の仕事をもっと深めてみようという気持ちが芽生えるようですよ」  会社に嫌われていても、市場価値がゼロとは限らないのだ。 <年代別・スポットコンサル利用者の割合> 20代 1.0% 30代 15.0% 40代 21.0% 50代 29.0% 60代 30.5% 70代以上 3.5% ※’18年にビザスクを通じて知見を提供した経験のあるユーザーへのアンケートをもとに作成。調査期間:’19年3月4~11日。有効回答数:867(ビザスク調べ) 【端羽(はしば)英子氏】 東京大学を卒業後、ゴールドマン・サックスに入社。MITでMBA取得、ユニゾン・キャピタルなどを経て、’13年にビザスクを設立 取材・文/谷口伸仁 藤村はるな 藤野綾子 撮影/髙橋慶佑 Masayo 田中智久 アンケート協力/エコンテ アイブリッジ
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