更新日:2024年06月10日 16:51
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動くアイコラ・ディープフェイクの恐ろしさ。ポルノ被害やなりすましも…

しかるべき対処法とは?

悩み「まずは、ネット問題に明るい弁護士に相談すべきだと思います。ネット上には、削除代行業者による広告が掲載されていますが、高額な料金を請求されたり、一部の容易に削除に応じるサイトを削除しただけで根本的な解決に至らずに終わる場合もあります。  ネット上の問題の解決は、ネット上ではなく、現実社会においてなすべきです。例えば、弁護士が法律上の手続きに則って、発信者情報開示手続を行うと、発信者には、プロバイダから『書留郵便』が届きます。加害者は、突然、現実社会において、自らの責任が追及される可能性に直面するのです。まずは、対応可能な方法について、弁護士からの助言を受けることが大切です」  しかし、訴えを起こしてもネット上から全ての動画を消すことは難しいという。 「ネット上に拡散している情報を消し去ることはほぼ不可能です。動画自体は簡単にコピーされてしまいますし、外国のサーバーが使われている場合など、そもそも削除が不可能な場合もあります。人目につかないようにするという意味で、検索結果に表示されないようにする等の対応は可能ですが」

リスクの大きいディープフェイク

 投稿が面白半分だったとしても、被害者側に与えてしまうダメージははかりしれない。ネット上のデマやトラブルが原因で自殺者が出るケースもあるだろう。被害者の名前や顔が拡散されてしまえば、その人は不特定多数の悪意や善意の前に晒されることになる。また、加害者側のリスクも大きい。 「会社にバレれば、クビになることもあるでしょう。日本の裁判所が認める慰謝料は低く、名誉毀損で多額の損害賠償義務が生じることはまずありませんが、社会的な信用は失うでしょう」  これから私たちの生活に身近になるであろうディープフェイクは、SNSやネットと密接に結びついている。「拡散される情報を安易に信じない」「自分の情報を不特定多数の人になるべく公開しない」というような、SNSやネットに対する慎重な姿勢が求められるだろう。<取材・文/ミノワ>
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