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中国産ゲームが世界を圧巻、“パクリゲー”でない高クオリティ作品が続々

 世界第2位の経済大国・中国はオタク産業も右肩上がり。今や中国ナシでは成り立たない日本のお家芸であるアニメ・ゲームの実情を追う!
中国コスプレ

日本で人気の中国人コスプレイヤーも。クッパ姫に扮した小柔SeeU(シャオロウシーユー)もその1人

ゲーム市場3.6兆円に成長。世界を圧巻する中国タイトル

 他国で人気の有名タイトルの模倣作品、いわゆる「パクリゲー」のイメージが強かった中国だが、近年は高クオリティのタイトルを続々とリリース。世界最大規模を誇る中国のゲームメーカー「テンセント」は、’18年に約1.6兆円の売り上げを記録するなど、躍進を続けている。その理由を日中のゲーム市場に明るいメディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏に聞いた。 「15~10年ほど前から、日本のゲーム会社は中国にイラストやプログラムの一部を発注するようになりました。彼らは学びが早く、恐るべきスピードでゲーム開発のノウハウを蓄積していったんです。それでも、ゲームの企画力や世界観の構築までは当分できないだろうと踏んでいましたが、ここ4~5年で自国だけで開発できる環境が整い、存在感を強めています」

ファンを定着させる日本と異なる開発方法

 中国のゲーム市場の売り上げは、’18年に3.6兆円を突破。ゲームを中心としたアプリストアの消費支出では、中国が世界全体の約40%を占めるほどに成長している。その要因のひとつが、開発段階からユーザーを関わらせる手法だ。黒川氏は「日本やアメリカはサービスの導入を優先し、あとで調整する形が一般的」だという。 「それに対して中国は、企画開発の段階からユーザーに遊ばせてさまざまな意見を取り込むことで、リリースするまでにクオリティを最大限高めています。この手法には、市場によりよい状態でリリースできるだけでなく、開発・研究に関わったユーザーがそのままファンになるメリットもあります」
中国コスプレ

App Annieが発表した「モバイル市場年鑑2019」から引用

 日本でもヒットしている『陰陽師』や『荒野行動』、『アズールレーン』なども、この手法が取られているのではないかと推測される。 「おもしろい、感動するポイントをしっかり調整するからこそ、ユーザーの心に響き、長続きするタイトルになっていると思います」  今後、ますます存在感が増すであろう中国産ゲーム。今後の動向について黒川氏は、「成長は間違いなく続く」と断言する一方で、中国特有の懸念点も指摘した。 「中国では『版号』と呼ばれる政府が認証するゲーム・ライセンスの審査問題があり、国内で簡単にリリースができなくなりました。そのため、日本で先に展開してお金を稼ぐ形が増えるでしょう」  今後は中国製ゲームがより一層日本で展開されそうだ。
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