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汗は出すぎても、出なくても危険!

局所多汗症

局所多汗症の場合は、加齢や生活習慣とは関係がない遺伝病。顔・脇・手・足から異常な量の汗が出る

 汗をかきすぎる病気である多汗症。全身性と局所性の2つがあり、局所多汗症の場合は顔・手・足・脇の4か所からのみ異常な発汗をし、まさに「びしょ濡れ」の状態となる。多汗症治療の世界的権威である山本英博氏によると、「脇の汗だけが多い・手と足の裏の汗が多い・顔と脇の汗が多い、この3パターンがあります」という。  局所多汗症は先天性。 「4~5歳頃に親が気づいてわかります。小学校に入る時にはほぼ全員発症しています。医科歯科大学が調査したところ、手と足の多汗症は2.79%、脇の多汗症は5.75%の人が罹患しており、割合としてはクラスに1人程度。発症率は盲腸の5倍です」
山本英博氏

山本英博氏

 これほど罹患者が多いのに意外と知られていないのは、学校や職場でのいじめを恐れ、徹底的に隠す人が多いからだという。多汗症は生活に支障を来すだけでなく、人間関係に臆病になったり仕事が続かないなどの「生きづらさ」と結びついているのが現状だ。  また、単純に病気が原因となっていることもある。日本皮膚科学会ガイドラインでは全身性多汗症の原因に循環器疾患、感染症、悪性腫瘍、甲状腺機能亢進症、低血糖、パーキンソン病などを挙げている。局所性では、脳梗塞や不安障害なども潜んでいるとしている。  一方、中年の場合、一般的には汗をかかなくなることが危険だという。 「中高年は年齢や外傷で汗腺と神経の繋がりが切断されたりうまくいかなかったりする。皮膚自体は強い臓器なので、年を取っても汗腺自体が衰えて汗が出ないということはあまりない。そうではなく末梢の血管が詰まり、神経が機能しなくなるんです。汗が出なくなったということは血管が詰まって自律神経が働かなくなっているということです」  血管が詰まるということは脳梗塞や動脈硬化、糖尿病など生活習慣病が顕在化し始めたサイン。最近、汗が出なくなったというご仁は要注意である。 【山本英博氏】山本英博クリニック院長 医学博士、呼吸器外科指導医。国立がんセンター呼吸器外科、国立療養所兵庫中央病院呼吸器外科医長などを歴任後、山本英博クリニックを開院。局所多汗症を完治させる手術を開発 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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