更新日:2023年04月27日 10:34
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安倍首相の桜を見る会問題で政権交代も視野に…野党の秘策は?

安倍首相、記者団の前で直接釈明

「夕食会費、旅費、宿泊費を含め参加者の自己負担で賄われた。事務所に支出はないと確認した」 「(費用が)安すぎるとの指摘があるが、大多数がホテルの宿泊者という事情を踏まえてホテル側が設定した価格だ」  騒動が大きくなっていることに危機感を抱いたのか、安倍首相は15日、記者団の前で直接こう釈明した。しかし、事態は簡単には収まりそうにない雲行きのようだ。ジャーナリストの鈴木哲夫氏が話す。 「今回の問題は首相自らが権限を使って、自分の支持者を公的行事に招くだけでなく、金銭的にも優遇していたのではないか、という点です。我われ一般の国民からすれば、年金2000万円問題が典型ですが、わかりやすく、怒りに火がつきやすい。世論が反応しやすいタイプの問題なので、政権に逆風となるリスクを孕んでいるので、自民党内でも幹部から説明責任を果たすべきという声が上がっている。  国会運営はもちろん、首相の悲願である改憲スケジュールに悪影響が出る恐れが出てきた。15日、首相自らが説明したのも、与党内で警戒感が強まっているからです」

年内に野党が合流する話が進行中

 “政治とカネ”の問題で2閣僚が相次いで辞任し、直近では英語民間試験が延期されるなど混乱が続く安倍政権。今後も野党は攻勢を強める構えだが、ここにきて「新たな展開」が生まれる可能性も出てきたという。鈴木氏が続ける。 「実は年内に野党が合流する話が進行中です。10月末、小沢一郎衆院議員が『年内に、野党が合流した新党結成を目指す』と言い、多くの人が本気にしなかったが、その翌日、小沢氏は枝野立民代表と会談している。枝野代表を含め、野党幹部の多くは、政権交代を視野に合流の腹を固めている。  ただ、野党がまとまるためには材料やきっかけが要る。そんなタイミングで今回の問題に火がついた。しかも、世論の後押しもある。だから、安住国対委員長は『来年の通常国会でも徹底的にやる』と強い姿勢を見せているわけです」  20日に通算在職日数が歴代最長となる安倍首相。来年の桜が咲く頃まで盤石な政権を維持できるのか? 野党の次の一手に注目したい。 <取材・文/週刊SPA!編集部 写真/朝日新聞社> ※週刊SPA!11月19日発売号より
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週刊SPA!11/26号(11/19発売)

表紙の人/ 鈴木 聖

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