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年末年始、コンビニの防犯体制はどうなる? 店内での防犯訓練はかなりリアルだった

コンビニ強盗に備えた『防犯訓練』の内容とは?

コンビニ・カラーボール 筆者が店長として勤務していた時も『コンビニ強盗に入られたことを想定した訓練』が行われていた。最初はバックヤードあたりで、ゆるーく小学校の避難訓練のような感じでやるのだろうと思っていたら、営業中のかなり客数も多い13時半前後に行うというから驚いた。  当日はコンビニチェーン5社以上の従業員たちが各チェーン4人ずつ、制服姿で筆者の勤務していた店に集合。各社で違う制服を着た従業員が一堂に集うというのもなかなかレアな状況である。全員外に整列させられ、店の入り口のドアには大きく「強盗訓練実施中」の紙が貼られた。それだけでも異様な光景であり、通常通り営業していたにも関わらず、多くのお客さんはびっくりして店内に入らず帰ってしまった。  所轄の警察署の生活安全係の方がやってきて、訓練が開始。するとまもなく店内に作業服に黒い帽子を被った小太りの男が入ってきて店内を一周し、レジに近づく。  男が「タバコください」と話しかけ、レジに待機していた従業員が「はい」と言いかけるや否や男は「金出せよぉぉお!ゴルゥゥアア!」と物凄い怒声とともに刃物を突きつける(ふりをする)。従業員は訓練とはいえ、その迫力に思わずのけぞる。  ……3メートルほど離れて見ていた私もビクッとし涙ぐんでしまうほどの迫力だ。ナイフを持つ男の手は震えている。訓練とは思えぬほどの迫真の演技。「人命最優先」の理念に基づきスタッフは『こども銀行』と書かれたダミーのお金を渡す。それを持って男は店を出て、駅の方に全力疾走で逃走していった。  レジにいた従業員は打ち合わせ通り、リアル110番通報をする。「訓練です、いま強盗に入られました、特徴は……」と実際を想定して今起きたことを話す。訓練とはいえ、リアルな110番をすることでいざというときの事態に備えているのだ。  すぐに道路の向かいの交番からパトカーがサイレンを鳴らしながら出動し、「公園付近で犯人確保」、無事訓練は終了した。警察署生活安全係の方は私たちに語りかけた。 「みなさん、目をつぶってください。……犯人の特徴は覚えていますか? 何色の髪? 身長はどのくらい? 靴の色は? 詳細に思い出せますか? 一人ではなく店舗の全スタッフで特徴やどちらの方向に逃げたかを覚えていることが大事です。常にそのことを意識しておくようにしましょう」  目を開けると目の前に先程の『犯人』が刃物を手に登場していた。筆者は全く犯人の特徴を覚えていなかったことを知った。  この日以降、常に店内に気を配るだけでなく、お客様一人ひとりの特徴にも注意を払うようになった。これらの防犯訓練は、直営店・オーナー店に限らず全店舗で実施されている。ここまで本格的な訓練を積み、常に防犯に気を配っているコンビニエンスストア。この年末年始も何事も起きないことを願う。<取材・文/松本果歩>恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。Twitter:@KA_HO_MA
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