仕事

20代非正規雇用者のユーウツな年末年始。年収500万円でも「正社員じゃないと…」

Web系の仕事内容を田舎の親族に説明するのが億劫…

見えない道 都内のWebベンチャー企業に週3日常駐し、それ以外は自宅を事務所代わりに数社でリモートワークする金井裕介さん(20代後半・仮名)。自身のスキルアップを目指してIT系の企業を渡り歩いてきた。  正社員として働いていた時期もあるが、より多くの企業でさまざまな課題に向き合いたいとの思いから、現在はあえて正社員ではなく、個人事業主として“業務委託”で働くことを選んだ。収入は500万円強ある。しかし……。 「帰省するたびに両親や親族からは『大学まで出て、いつまでフラフラしているつもりなの?』って。僕の実家は新潟県の田舎。やっぱり、正社員以外の働き方については否定的で、もはやフリーター扱いですね。決して収入が多いわけではありませんが、普通に生活できます。しかし、『早く就職しろ』って、そればかり」  また、Webやネットにまつわる職種ということで、高齢の親族には何度仕事の内容を説明しても理解してもらえないという。 「かろうじてスマホをもっているレベルの親族たちには、毎年同じことを説明しているにもかかわらず、『裕介くんは仕事なにやってるの?』って聞かれる。それが億劫なので、今回の年末年始は忙しいふりをして、帰省はしないでいいかなって」  ――これまでの正月の形。年の瀬に帰省し大掃除に参加、大晦日は紅白を見ながら蕎麦を食べる。元日は初詣に行って、普段より美味しいものを食べながらお酒を飲んで。そうこうしていたら親戚が来て、ワイワイ酒盛り。そうやって三ヶ日をすごし、4日から働き始める。  しかし、契約社員や業務委託など、非正規雇用者が増えつつある昨今。総務省から出された2018年労働力調査「2018年平均速報値」によれば、正規雇用労働者は3476万人、非正規雇用労働者は2120万人にのぼるという。働き方も変わりつつあるが、その中には“帰省したくてもユーウツ”という人も少なくないのかもしれない。<取材・文/星谷なな>
5歳の頃からサスペンスドラマを嗜むフリーライター。餃子大好き27歳。 たまに写真も撮ります。Twitter:@nanancypears
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