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環境活動家の16歳少女、トランプ、プーチン…大物相手にひるまない

トランプ大統領にもひるまない、大人顔負けの切り返し

COP25

COP25開催中、マドリード市内で行われたデモ。歩道橋にはグレタさんのスピーチでたびたび登場する「1.5℃の気温上昇までたった8年。HOW DARE YOU?(よくもそんなことできるわね?)」と書いた横断幕が掲げられている

 グレタさんは、米誌『タイム』が行っている年末恒例の「パーソン・オブ・ザ・イヤー」にも史上最年少で選出された。これを受け、トランプ大統領はツイッターに「ばかげている。グレタは自分の怒りをコントロールする問題に取り組むべきだ。友達といい映画を観にいったほうがいい。落ち着け」と投稿。  この大人げない対応に世界中からブーイングの嵐が巻き起こったが、グレタさんは即座に自身のツイッターアカウントのプロフィールを更新。「怒りをコントロールする問題に取り組むティーンエージャー。落ち着いて、友達といい映画を観にいっています」と上書きするなど、大人顔負けの切り返しするから圧巻と言えよう。米国・プリンストンを拠点に活動するコラムニストの冷泉彰彦氏が話す。 「トランプ大統領がむきになるのは、共和党支持層の中核をなすキリスト教右派がそもそも地球温暖化を認めていないからでしょう。神が創造した地球や自然はおいそれとCO2によって壊されることはない。開拓民が苦労してテキサスの油田を掘り当て、神の恵みである石油によって潤っている……そう信じている彼らから見れば、石油をバンバン使って豊かな暮らしを送るのは神に許された権利なのです。  トランプ大統領はかつてビジネスジェットの航空会社を経営していたくらいですし、グレタさんを疎ましく思っている指導者が多いのも事実でしょうね」  冷泉氏が言うように、CO2と地球温暖化の関係を懐疑的に見るスタンスで、グレタさんを揶揄する指導者はトランプ大統領だけではない。ロシアのプーチン大統領は「情報に乏しい若者」と一蹴。グレタさんからアマゾンの森林火災を巡って批判されたブラジルのボルソナロ大統領は「こんな“小娘”が言うことをメディアが取り上げるとは」と怒りを露わにしている。冷泉氏が続ける。 「グレタさんは利益を最優先する経済システムを改めない上の世代が、汚された地球を押しつけていると考えている。このため、運動が世代間闘争の色合いを帯びてきており、デモに参加する若者や既成の環境保護団体、シンパと、年長世代の保守派が対立を深めているような構図です。  現在、スウェーデン王立アカデミーをはじめ、多くの環境団体がグレタさんを支援しており、資金面でも世界的投資家のジョージ・ソロス氏やマイクロソフト創始者のビル・ゲイツ氏らがサポートしている。その一方で、LVMH会長で世界2位の富豪のベルナール・アルノー氏などは痛烈にグレタさんを批判しており、皮肉にもグレタさんの登場で新たな分断が生まれてしまった格好です」  彼女が登場してきたことの意味を、改めて問い直したい。

日本も石炭火力発電の具体的抑制策を示せず

 米国が「正式」にパリ協定からの離脱を通告してからは初めてとなる今回のCOP25では、協定の運用ルールの一部である温室ガス削減量の国際取引の仕組みを巡って協議が難航。来年開催予定のCOP26に結論を先送りすることとなった。目標引き上げに前向きな欧州や途上国と、排出量の多いインドや中国などとの間で溝が埋まらなかった。 <取材・文/週刊SPA!編集部 写真/朝日新聞社> ※週刊SPA!12月24日発売号より
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週刊SPA!12/31・1/7合併号(12/24発売)

表紙の人/ 長渕 剛

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